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飲食店のトラブル対処法を解説! クレーム、異物混入、厨房機器の不具合etc.
目次
飲食店にはどんなトラブルが多い?
飲食店.COM会員の飲食店経営者・運営者に「飲食店におけるトラブル」に関するアンケート調査を実施したところ、以下のような回答がありました。
1位:厨房機器の不具合(81.4%)
2位:空調の不具合(71.8%)
3位:お客さまとのトラブル(69.5%)
上記のほか、トイレなどの水回りや配管のトラブル、現金や備品の盗難、従業員による不正や従業員間のトラブル、天災など、頻度は少ないものの飲食店にはさまざまなトラブルが起こっています。
なお、起こりがちな設備の不具合に関しては、定期的にメンテナンスを行ったり、保険に加入している飲食店が多いようです。保険は、食中毒などによる賠償責任、火災や水漏れなどによる店舗の破損などのリスクに備え、約60%が加入していました。
お客さまとのトラブル、ケース別の対処法
特に注意したいのが、クレームや食中毒など、お客さまとの間で生じるトラブル。ここからは、よくある事例を交えてトラブルが起きってしまったときの対処法をご紹介します。
■洋服にドリンクをこぼしてしまった
<対処法>すぐに謝罪します。その後、お客さまにお断りを入れたうえで、その場を離れて店の責任者に報告。責任者から改めて謝罪します。
ケガをさせてしまった場合は、すぐに応急処置を。お子さまの場合には、病院に行った方がいいのか救急車を呼ぶのかを保護者と確認しましょう。シミがついてしまった場合は、タオルやおしぼりを使って、できるだけ衣服のシミを取り除きます。取り除けない場合には、クリー二ングや弁償を提案しましょう。
■料理に異物が混入していた
<対処法>すぐに謝罪し、新しい料理を提供することを提案しましょう。断られてしまった場合には、メニューの代金をいただかない、クーポン券を渡すなどして、お詫びの気持ちを伝えます。
異物混入は、お客さまが食べてしまっていたら大事件につながっていた可能性もあります。重く受け止め、今後また同じことが起こらないように、清掃を丁寧に行う、長い髪の毛は結ぶか留めるなど、衛生対策をしましょう。
■会計ミスで本来より高い代金をいただいてしまった
<対処法>お客さまから連絡を受けたら、折り返し連絡をする旨を伝え、事実を確認します。レシートに記載された番号などからレジの記録を辿り、店員の入力ミスやお釣りの渡し間違い、割引やキャンペーンの適用漏れなどが発覚した場合には、謝罪の連絡をし、どのように返金したらいいかを伺いましょう。
記録が残っていないなど、事実関係の確認が困難な場合は、言いがかりなどの悪意がある場合を除き、お客さまの主張を受け入れて返金対応するのが賢明。お客さまにとっては、店側のミスとして記憶されているからです。
クレーム発生、事態の悪化を防ぐには?
お客さまからクレームを受けたとき、事態を最小限にとどめるためのポイントをご紹介します。
【やるべきこと】
・お客さまの言い分を聞く
・誠実な態度で謝罪する
・迅速に対応する
【やってはいけないこと】
・対応が遅い
・言い返す
お客さまの話をしっかりと聞き、事実関係を把握したうえで謝罪。お客さまの気持ちになって、誠意をもって迅速に対応することが大切です。対応が遅い、正論で言い返すなど、お客さまが不満に感じる態度を取ってしまうと、状況が悪化してしまうこともあるので注意が必要です。また、解決したら終わりではなく、情報として蓄積して今後に活かしましょう。
スタッフ教育はOJTとOff-JTを使い分けよう
お客さまに不快な思いをさせないことは、顧客満足度を上げ、リピーターを獲得するうえで最も大事な要素です。ここからは、トラブル対応に備えるためのスタッフ教育のポイントをご紹介します。
■OJTとOff-JTをうまく活用する
・OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング):現場で実務に携わりながら指導する手法・Off-JT(オフ・ザ・ジョブ・トレーニング):現場から離れた場所で行う研修や通信教育
OJTのメリットは、実践的なスキルを習得し、その場ですぐにアドバイスができること、Off-JTのメリットは、業務の土台となる知識が身につきやすいことです。
飲食店ではOJTのみで研修を行なっているところが多いようですが、知識を体系的に伝えるには限界があります。2つの研修方法のメリットを活かし、うまく組み合わせて効率的に教育を行うのがおすすめです。
■マニュアルをつくる
マニュアルを用意すると、新人育成の時間が短縮されるだけでなく、スタッフ間の接客レベルに差が生まれなくなるので、サービスの質が保たれます。ここに、お客さまに対する基本姿勢や、接客の注意点を記載しておくことで、ある程度のミスは防げるでしょう。また、トラブル発生時の対応も記載することで、迅速な対応も可能になります。4月は新しいスタッフが増える時期。ミスやトラブルも起こりやすくなるので、事前にしっかりと教育を行っておきましょう。なお、新しいスタッフへの教育と同時に、既存スタッフに改めて注意を促すことも有効的です。
どのようなトラブルも、もし起こってしまったら最大限の誠意を込めて対応をして、お客さまが嫌な気分のまま帰られることがないように努めることが重要です。良い対応をすれば、誠意が伝わり、きっとまた利用してくれるはず。トラブルはお店がよくなるチャンスと捉え、改善に努めましょう。
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