しょくヨミ!! 飲食店の正社員/アルバイト求人情報サイト [更新:12月9日 15:23]

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英語より外国人に通じる?飲食店の接客で使いたい「やさしい日本語」のフレーズ

近年、行政や医療の現場、企業などで、日本に住む外国人とのコミュニケーションに使われるようになりつつある「やさしい日本語」。英語よりもわかりやすいと感じる在留外国人も多く、国も使用を推奨しています。

日本に住む外国人は増加の一途をたどっています。彼らがお店に来てくれることを考えると、飲食店で働く人も「やさしい日本語」を身に着けられるといいですね。今回はそんな「やさしい日本語」とはどのような言語なのか、飲食店では具体的にどのように活用できるのかを紹介します。
飲食店を訪れる外国人 画像素材:PIXTA

「やさしい日本語」を使いたいと希望する在留外国人は多い

近年、日本に住む外国人が増えています。出入国在留管理庁によると、令和5年末の在留外国人数は341万992人。前年末比33万5,779人、10.9%増で、過去最高を更新しました。

「外国人とのコミュニケーションは英語で」というイメージを持っている人も多いでしょう。しかし、東京都国際交流委員会が東京都に住んでいる外国人に「希望する情報発信言語」について聞いたところ「やさしい日本語」が76名、「英語」が68名という結果に。英語よりも「やさしい日本語」の方がコミュニケーションを取りやすいと思っている人が多数派であるとわかりました。

「やさしい日本語」とは?

やさしい日本語とは、相手に配慮し、難しい言葉を言い換えるなどしてわかりやすくした日本語のこと。1995年の阪神・淡路大震災の際、多くの外国人が日本語の指示を理解できずに被害を受けたことをきっかけに、 外国人に対しても迅速に災害などの情報伝達を行う手段としてつくられました。「やさしい」には、「優しい」と「易しい」の 2つの意味が込められています。

「やさしい日本語」で接客 画像素材:PIXTA

「やさしい日本語」で話すコツ

相手が理解できる言葉を使うほかに、以下のポイントを意識して話してみましょう。

<話し方>
・短く切って話す
・はっきり話す(「結構です」「ご遠慮ください」などの曖昧な表現は使わない、「記入してもらえますか?」などの疑問の形をとった表現は使わない)
・文の最後まで言い切る
・ゆっくりしたペースで話す
・適度に声の強調や抑揚を付けるなど声のトーンを変える

<言い換え>
・難しい言葉・言い回しを使わない
・カタカナの外来語(和製英語)を使わない
・オノマトペ(ふわふわ、ベタベタなど)を使わない
・二重否定を使わない 【例】不可能ではない→できる
・尊敬語・謙譲語を使わない 【例】いらっしゃいます/参ります→行きます
・質問文は工夫する(WH質問ではなくYES/NO質問にする) 【例】日本に来たのはいつですか?→日本に来たのは4月ですか?

全員に対して同じ言葉を使うのではなく、相手の日本語能力に応じて日本語のやさしさの度合いを調節します。言葉以外に身ぶり手ぶりを交えたり、図や写真を活用したりすると、よりわかりやすく伝えられるでしょう。

「やさしい日本語」の話し方の基本や適切な言い換えについては、「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン 話し言葉のポイント」を参考にしてみてください。

■「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン 話し言葉のポイント」
https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/pdf/93832501_01.pdf

「やさしい日本語」の接客フレーズ例

飲食店で実際に使える「やさしい日本語」の接客フレーズをいくつか紹介します。

「何名様ですか?」→「何人ですか?」
「少々お待ちください」→「少し待ってください」
「ただいま満席となっております」→「人がいっぱいです」
「ご注文はお決まりでしょうか?」→「何を食べますか?」
「ご注文の品はお揃いでしょうか?」→「食べるものは全部ありますか?」
「お冷のおかわりはいかがですか?」→「水を飲みますか?」
「会計はご一緒ですか?」→「一人ずつ払いますか?」
「お支払いは現金のみとなっております」→「現金だけ使うことができます」

「やさしい日本語」を使うだけでなく、メニューに料理の写真を掲載したり、漢字にふりがなをふったりする工夫も、外国人のお客さまから喜ばれるでしょう。

「やさしい日本語」は、お客さまだけでなく、飲食店で働く外国人スタッフとのコミュニケーションも円滑にしてくれるはずです。ぜひ積極的に取り入れてみてください。

【参考文献】

■出入国在留管理庁( https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/13_00040.html )
■東京都国際交流委員会( https://tabunka.tokyo-tsunagari.or.jp/info/files/a70d5ac7db12bd5c538a3b38f2a01613c262657e.pdf )



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    飲食店で使う「やさしい日本語」よくある質問

    Q.

    「やさしい日本語」とは何ですか? なぜ飲食店で重要なんですか?

    A.

    難しい言葉を避け、簡単な表現に言い換えた、外国人にも分かりやすい日本語のことです。日本に住む外国人の中には、実は英語よりも「やさしい日本語」でのコミュニケーションを望む人が多いため、飲食店での接客に非常に役立ちます。

    Q.

    「やさしい日本語」で話す際の、基本的なコツを教えてください。

    A.

    「短く切って、はっきり、最後まで言う」のが基本です。また、尊敬語や謙譲語を使わず、「です・ます」体でゆっくり話すことを心がけましょう。例えば「いらっしゃいます」は「行きます」に言い換えます。

    Q.

    来店されたお客様に「何名様ですか?」と聞きたい時、「やさしい日本語」ではどう言いますか?

    A.

    「何人ですか?」とシンプルに聞くのが良いでしょう。敬語を使わないことで、かえって分かりやすくなります。

    Q.

    注文を取る時や会計の際に使える「やさしい日本語」のフレーズ例はありますか?

    A.

    はい。注文時には「ご注文はお決まりでしょうか?」を「何を食べますか?」に、会計時には「会計はご一緒ですか?」を「一人ずつ払いますか?」と言い換えるなど、直接的で簡単な言葉を選ぶと伝わりやすくなります。

    Q.

    言葉以外で、外国人のお客様とのコミュニケーションを助ける方法はありますか?

    A.

    メニューに料理の写真を大きく載せたり、難しい漢字にふりがなを振ったりする工夫が非常に有効です。また、言葉で説明するだけでなく、身振り手振りを交えることで、よりスムーズに意図を伝えることができます。