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2016/4/6(2019/7/9更新)

料理は左手だけで運ぶのがキホン? 飲食店の接客マナー「料理の出し方」編

飲食店は、高級店から大衆居酒屋までさまざまな業態が存在します。店ごとに接客方法も違ってくるわけですが、「コップは大きな音を立てずにテーブルへ置く」といった料理の出し方は、どの店も同じはず。だからこそ基本マナーができていないと目につきますし、場合によっては、お客様から「この店はスタッフ教育をしているのかな」と不安に思われてしまうことでしょう。

今回は、どのような飲食店でも共通して使える接客マナーをご紹介。とくにテーブルサービスにおける「料理の出し方」について解説していきます。知っている人もそうでない人も、改めておさらいしてみましょう。

料理の出し方の基本マナー

これから紹介する接客マナーは、洋食をベースにしています。とくに高単価のフレンチレストランやイタリアンレストランで働く人は、必ず身につけておきたい基本知識といえるでしょう。和食店で働く人にとっては馴染みのないものもあるかもしれませんが、料理提供のマナーは応用が効くものばかりなので、和食店の方もぜひ参考にしてみてください。

■グラスの持ち方

グラスを持つ際はコップの半分より下を持ちましょう。また、テーブルに置く際には、まず小指からテーブルに触れるように置くと音が最小限に抑えられます。

■カトラリーのセッティング

オーダーを取ってから料理を運ぶまでには、カトラリーのセッティング作業があります。ナイフは刃が内側になるように、フォークの刃は上向きになるように設置します。このとき、必ず柄の部分を持ち、セッティングしましょう。

お皿の持ち方・お皿の扱い方

■皿を持つ際、親指はまっすぐ伸ばす

テーブルに料理を運ぶときには、皿の持ち方に注意が必要です。通常、親指が皿の上側にくる形で持つと思いますが、親指の腹が料理についたり皿に指紋がついたりすると、せっかくの料理のマイナスポイントに。指はまっすぐに伸ばし、付け根で皿を挟むような感覚で持ちましょう。複数の皿を片手で同時に持つ際にも、この持ち方が1枚目の持ち方の基本となります。

■料理は左から、ドリンクは右からサーブするのが基本

料理をサーブするときは、注文した人の左側から出すのが基本。反対に、ドリンクは右側から出すのが基本です。また、皿を運ぶときは左手だけで運ぶことをおすすめします。というのも、右手で皿を運ぶと最初に置く料理が必然的に決まってしまうからです。不意にトイレの場所などを聞かれた際の案内のためにも、皿を運ぶときには右手を開けておくのがベターです。

■テーブルに料理を置いてから皿を回すのはNG!

皿を置いてから、置いた皿の向きや位置を回して調整するのはNGです。皿を置く前には、必ずその料理の「正面」を確認してから置きましょう。また、テーブルが料理でいっぱいの場合は空いた皿を下げてから料理をサーブしましょう。

■皿の下げ方はここに注意!

ナイフとフォークがハの字に置かれている間は、皿を下げてはいけません。逆に、ナイフとフォークが片側に揃えて置かれている場合は、下げてOKのサインです。複数の皿を同時に下げる場合は、1枚目の皿にナイフやフォーク類を、2枚目の皿に残飯を集め、3枚目以降の皿に皿を重ねていきます。熟練したサービステクニックを持っていると10枚の皿を同時に下げることもできるそう!(無理は厳禁です)。

冷水・ドリンク・デザートの提供はここを意識!

画像素材:PIXTA

■冷水の補充はこまめにチェック

食事の合間や、デザートの後には冷水の補充作業があります。常に担当テーブルのグラスを気にかけ、グラスが半分になったら、八分目まで注ぎます。空のグラスに気づかないことのないように気をつけましょう。

■デザートをサーブする前に

デザートをサーブする前には、水とシャンパングラス、ワイングラス以外はすべて片付けます。テーブルのパンくずなども可能な限り片付けられるといいでしょう。前述の、カトラリーのサインなども見逃さないようにして、料理の途中で皿を下げたりすることがないように気をつけます。

■カップの持ち手は右? 左?

デザートとともにサーブすることが多いコーヒーや紅茶。カップとソーサーのセッティングに迷う人は多いのではないでしょうか。まず、スプーンは柄が右側にくるように、ソーサーの手前側に置きます。

そして、カップはケースバイケースで向きを変えます。あらかじめ砂糖やミルクを使用するのがわかっているのなら、持ち手は左側に持ってくるのがいいでしょう。これは、砂糖やミルクを混ぜる際に左手を持ち手に添えるためです。ブラックで飲む人の場合は、持ち手を右に向けておくと合理的です。

ホールスタッフはお客様と料理をつなぐ重要なポジション

いかがでしたか。接客の基本マナーについて、いくつ実践できていましたか? ただ覚えるのではなく、一つひとつの理由も合わせて覚えることが知識と行動を定着させる秘訣です。マナーはもともと相手に不快な思いをさせないためにできたもの。現在ある料理の出し方のマナーは、お客様に気持ちよくお食事を楽しんでもらうための最善の方法なのです。

なお、接客マナーは店によって異なります。一概には言えないケースもありますので、この機会にスタッフ同士で接客について細かく話し合ってみてはいかがでしょうか。

飲食店の数ある業務のなかでも、お客様と料理をつなぐ役割として重要なポジションを担うのがホールスタッフ。料理がどんなに美味しくても、接客や料理の出し方に問題があれば、お客様は満足しません。料理の出し方のマナーを振り返り、さらにお客様の満足度を上げられるサービススタッフを目指してください。

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