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2022/7/22

食中毒予防の3原則とは?知っておきたいリスクと対策

夏は食中毒が起こりやすくなる季節。近年は新型コロナウイルスの感染対策や時短営業によって食中毒の発生件数は減少傾向にありますが、やはり油断は禁物です。2022年に入ってからも、魚介類に寄生したアニサキスや鶏肉のカンピロバクターなどによる食中毒が飲食店で発生。ニュースで目にして、気を引き締めた方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、万が一飲食店で食中毒が発生したらどうなるのか、食中毒の発生を予防するにはどのようなことに気を付けるべきなのかを解説します。
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コロナ禍で食中毒の発生件数は減少傾向に

「食中毒の6割は飲食店で発生している」と言われてきましたが、手洗いの徹底や衛生管理の向上、新型コロナ対策としての時短営業の影響で、飲食店における食中毒の発生は減少傾向にあります。

一方、ここ数年で家庭における食中毒の発生件数は増加しています。なかには、コロナ禍で広く利用されるようになったテイクアウトやデリバリーの料理による食中毒も含まれています。

テイクアウトやデリバリーの料理による食中毒の発生を防ぐには、お客様に料理を早めに食べきってもらうことが非常に大切です。料理を提供する際は、「○時間以内に食べきってください」と声掛けするなどして注意喚起していきましょう。

厚生労働省の公式サイトでは「テイクアウト・デリバリーにおける食中毒予防」のリーフレットが配布されています。ぜひそちらもチェックしてはいかがでしょうか。
テイクアウト・デリバリーにおける食中毒予防

飲食店で食中毒が発生したらどうなるのか

飲食店における食中毒は、さまざまな菌やウイルスが原因で起こります。

・ウェルシュ菌:煮込み料理などを常温で放置すると菌が急増。翌日以降の提供等で食中毒が発生することが多い。

・カンピロバクター:生の鶏肉などに付着。加熱が不十分なまま提供することで食中毒を引き起こす。

・アニサキス:加熱・冷凍処理されていない生の魚(サバ、サケ、アジ、サンマ、イワシ、カツオ、イカ、ヒラメなど)に付着。

・ノロウイルス:調理者や加熱していない二枚貝などを介して感染。

飲食店の料理が原因で体調を崩したお客様が「食中毒またはその疑いがある」と医師に診断された場合、その飲食店は24時間以内に最寄りの保健所に届け出る必要があります。保健所の立ち入り調査を経て店舗側に原因があると断定されると、数日~1か月程度の営業停止などの処分が決定します。

場合によっては、被害を受けたお客様から損害賠償を請求される可能性もあります。過去には、営業停止で売上が立たない状況では損害賠償を支払うことができず、閉店に追い込まれた飲食店もあります。
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食中毒予防の「3原則」

食中毒を予防するために意識したいのが、原因となるウイルス・細菌・毒・寄生虫などを「つけない」「増やさない」「やっつける」の3原則です。

原因となるウイルスや菌を「つけない」ためには、手指や食品、調理器具などをしっかりと洗浄しましょう。調理器具を食材ごとに使い分けると、さらに安心です。

食中毒の原因を「増やさない」対策は、食材や料理を適切な温度で保存すること。おおよその細菌は30℃前後で増殖しやすくなる一方、10℃以下の低温、65℃以上の高温では抑制されます。食材や調理済みの料理は、冷蔵庫や冷凍庫で保存してください。料理を温蔵庫に入れておく場合は、65℃以上を保ちましょう。ただし、低温・高温の環境でも細菌の増殖を100%抑えることはできないため、早めに食べ切りましょう。

食中毒の原因を「やっつける」ためには、十分な加熱が有効です。ほとんどの細菌やウイルスは、火を通すことで死滅します。肉類などは中心部まで十分に火を通してください。調理中に細菌やウイルスが付着した可能性のある調理器具やふきんは、洗剤でよく洗い、煮沸消毒や殺菌剤での消毒を行いましょう。

食中毒は、大切なお客様の健康を損なう重大な問題です。また、インターネットやSNSで情報が拡散される時代において、飲食店における食中毒の発生は命取り。一度でも食中毒が発生すると、リピーターの信頼を損なうだけでなく、新規顧客の開拓の妨げにもなります。大切なお客様とお店を守るため、食中毒の対策を徹底しましょう。