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飲食店の専門用語はスタッフ同士の合言葉! 知っておきたい『飲食業界の用語集』

Photo by iStock.com/JackF
飲食店で働いていると、デシャップ、バッシングなど飲食業界ならではの用語を使うことがあります。飲食店の用語は、スタッフ間の意思疎通をスムーズにするだけでなく、サービス提供する上でのお客様への配慮から生まれたものも。飲食店で働くなら知っておきたい“飲食業界の専門用語”。これを機会に覚えてしまいましょう。

そもそも専門用語を使うのはなぜ?

飲食店で業界用語が使われる理由は、仕事をする上での意思疎通をスムーズにするため、というのがまず一つ。また、お客様のいる前で「トイレ」「ゴキブリ」などの言葉を使わないように隠語を使って表すこともあります。また、店長がスタッフに指示を出す際も、お客様に聞かれても不快にさせないようにするなどの配慮があります。

用語はホールやキッチンのポジションごと、または業態ごとに少しずつ異なります。どのようなお店でどのポジションで働くにせよ、一通りは用語を知っておくと便利です。それでは早速、よく使われるシーンやポジションごとに飲食店用語を解説していきましょう。

飲食店の用語:ホール編

Photo by iStock.com/Tg-pint

お客様が飲食を楽しまれるホールで使われる飲食店用語は、サービススタッフとして働くなら必ず押さえておきましょう。

ホールスタッフが使う道具類


トレンチ
料理やドリンクを運ぶお盆のこと。厳密には片手で持てる丸いお盆を指します。

ダスター
お客様が帰った後にテーブルを拭く布巾。

ハンディ
注文を入力する小型の機械。レジやキッチンのプリンターと連動している。

マドラー
ドリンクを混ぜる際に使う細長い棒。

カスター
各テーブルに置かれた醤油や塩などの調味料、爪楊枝などがセットされた容器のこと。

ヒヤタン
お冷を出す用のグラス。

シルバー
フォーク、ナイフ、スプーンなどのカトラリーを指す。銀製でもなくてもシルバーと呼ぶので注意が必要。

キャッシャー
レジのあるスペース。また、会計係のスタッフのことを指す場合もあります。

ホールスタッフの仕事内容を表した用語


バッシング
テーブルからお皿を下げることを指す。中間バッシング(中バシ)は、お客様が食事をしている間に開いたお皿を下げることを指す。

デシャップ(ディシャップ)
Dish up(ホールへ料理を出す)が語源。出来上がった料理をチェックし、オーダー表でテーブルを確認、サービススタッフへ受け渡す。
【関連記事】
「デシャップ」は飲食店の要って本当? デシャップの仕事内容とコツを解説

サプライ
足りなくなった食器類を補給すること。

ラウンド
お客様のテーブルを回り、サービスをすること。「全卓ラウンドする」などのように使われます。

ワンモア
テーブルをラウンドして、ドリンクなどのお代わりの注文を取ってくること。

ホールの状況を表したり、間接的に伝えるための用語


ホールの状況を指したり、ホールでは直接言葉にできないモノ・場所を指したりする言葉として、次のような用語があります。

アピアランス
身だしなみのこと。スタッフの身だしなみを指す際に使います。

ウェイティング
満席でお客様に待っていただいている状況を指します。

アイドルタイム
お客様が少ない時間帯。例えばランチタイムから夜の営業までの間など。お客様が一人もいなくなった場合には「ノーゲ」「ノーゲス」(=NO GUEST)という。

チップ
お客様から受け取るチップではなく、お皿やグラスが欠けていることを指します。

せきまえ
お客様から注文を受けたのに、料理が出ないとクレームがついた注文を指します。調理スタッフから「せきまえだから急いで!」と言われたら、キャリーする際にはお客様にひと言謝罪する言葉を忘れずに。

ヤマ
品切れのこと。ショートということもあります。ホールだけでなくキッチンでも使う言葉です。使い方:「Aセットがヤマです!」

カワ
本日のおすすめなど、おすすめ料理・ドリンクを指します。

ショッカー
覆面調査員のこと。

3番
トイレのこと。お店によっては、番号が変わることもよくあります。例えばトイレチェックに行く際には「3番チェック行ってきます」などと使います。

太郎さん・花子さん
ゴキブリのこと。

飲食店の用語:キッチン編

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キッチンで使われる飲食店の用語は、キッチン特有の道具を指す言葉以外にも、短い言葉で意思疎通を図るために使われるものがたくさん。キッチンだけでなくホールで働く人も覚えておきましょう。

キッチンの道具・場所を表した用語


チャンバー
食材を入れる大型の業務用冷蔵庫です。ビールなどのグラスやジョッキを冷やすための冷蔵庫は「リーチイン」と呼び、「ストッカー」は冷凍庫を指します。

ストープ
オーブン台、コンロのこと。

フライヤー
揚げ物をする場所、道具のこと。

グリストラップ
床の排水溝に設置された、油を集めるための機器を指します。

キッチンスタッフの仕事内容を表した用語


先入先出
食材を使う順番のことで「先に仕入れた食材を先に出していく」の意味。調理の基本ですから、覚えておきましょう。

兄貴・弟
食材の新鮮さを指します。「兄貴」は古い食材で、「弟」はその逆。

蹴る
足で蹴るのではなく、フライパンや鍋で食材を炒めたりするために箸などで食材を動かすこと。「その肉蹴っておいて」などと使われます。

ポーション
ポーションとは、一皿に載せる料理の量を指します。適切なポーションを考えないと、サービスの質の低下や利益にも響いてきます。「オーバーポーション」と言われたら、盛りすぎの意味。逆に少ない場合には「アンダーポーション」と言います。

いかがでしたか? はじめて飲食店で働く方にとっては知らない言葉もたくさんあったのではないでしょうか。こうした飲食店用語は、一緒に働く仲間同士の合言葉のようなもの。意味を知らないと仕事をする上でも支障が出てしまいます。今まで知らなかったという言葉があれば、ぜひ覚えて現場で使えるようになりましょう。

今回は飲食店の一般的な用語を紹介しましたが、実際に使う用語はお店ごとに異なるため、新しい勤務先に行ったときには、どんな用語を使っているのか事前に確認しておくとよいですね。

飲食業界の専門用語 よくある質問

Q.

飲食店ではなぜ専門用語や隠語を使うのですか?

A.

主に2つの理由があります。1つは、スタッフ間の指示や情報共有を迅速かつスムーズに行うためです。2つ目は、お客様に不快感を与えないための配慮です。例えば「トイレ」を「3番」、「ゴキブリ」を「太郎さん」のように言い換えることで、お客様の前でも使いやすくなります。

Q.

飲食店のホールでよく聞く「バッシング」とは何ですか?

A.

お客様が食事を終えたテーブルや、食事中に空いたお皿を下げる作業のことです。食事の途中で空いたお皿を下げることは特に「中間バッシング」や「中バシ」と呼ばれます。

Q.

飲食店で「ヤマ」という言葉はどういう意味で使われますか?

A.

「ヤマ」は、あるメニューや食材が品切れになったことを意味する用語です。「ショート」とも言います。例えば「Aセットがヤマです!」のように、スタッフ間で品切れ情報を共有するために使われます。

Q.

「デシャップ」とはどのような仕事ですか?

A.

「Dish up(料理を出す)」が語源で、キッチンで完成した料理をホールスタッフに渡す場所や、その業務自体を指します。料理に間違いがないかチェックし、オーダーと照合してサービス担当へ渡す、司令塔のような重要な役割です。

Q.

キッチンで使う「兄貴」「弟」とは何のことですか?

A.

食材の鮮度を表す隠語です。「兄貴」は先に仕入れた古い食材、「弟」は後から仕入れた新しい食材を指します。「先に仕入れた食材から先に使用する」という「先入先出」のルールを守るために使われます。


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