2023/12/27
ステマ規制開始で口コミ投稿キャンペーンが違反に!? 飲食店が注意したい情報発信
目次
2023年10月1日から、ステルスマーケティング(通称:ステマ)が景品表示法の禁止行為の対象になりました。主にSNSや口コミサイトにおける宣伝や広告の取り締まりが目的で、飲食店でよく行われている「口コミ投稿で〇〇をプレゼント!」というキャンペーンも規制の対象になる可能性があります。今回はステマ規制のポイントと、違反にあたらない発信方法について紹介します。
画像素材:PIXTA
ステルスマーケティングとは
ステルスマーケティング(ステマ)とは「消費者に広告だと気づかれないように宣伝すること」を指します。具体的には「なりすまし型」と「利益提供秘匿型」の2種類に分類されます。
・なりすまし型
商品やサービスを提供している企業が、一般消費者になりすまして宣伝・広告を行うこと。SNSや口コミサイトで、お客様のフリをして「このお店は最高だった!」「お料理がおいしかった!」などと自分の店を高評価レビューする行為などが該当します。
・利益提供秘匿型
企業から依頼を受けた第三者が、利益を受けていることや依頼されたことを隠して広告・宣伝を行うこと。広告宣伝のために、有名人に金銭を支払って良い評価を投稿してもらう「インフルエンサーマーケティング」なども該当します。
飲食店でよくある「口コミ投稿で〇〇をプレゼント!」というキャンペーンは、このうち「利益提供秘匿型」のステマにあたる可能性があります。
こうしたキャンペーンでは、店のオペレーションとして、従業員がお客様の投稿をチェックしてからプレゼントをするのが一般的です。その場合、お客様は心象的に低評価をつけにくい状況にあると言えます。プレゼントを受け取るために高評価を投稿しているのに、お客様側がそれを広告と明記することはまずないでしょう。すると、経済的利益を受け取りながらそれを明記しないことになるため、ステマとして規制の対象になります。
ステマ規制の対象は事業者のため、違反した場合は店の責任が問われます。投稿をしたお客様やインフルエンサーは処罰の対象とはなりません。
違反が発覚すれば事業者に対して再発防止を求める処置命令が出され、事業者名が公表されるほか、違反した表示の差止めや再発防止が求められます。命令に従わない場合は、2年以下の懲役または300万円以下の罰金が課されます。
・なりすまし型
商品やサービスを提供している企業が、一般消費者になりすまして宣伝・広告を行うこと。SNSや口コミサイトで、お客様のフリをして「このお店は最高だった!」「お料理がおいしかった!」などと自分の店を高評価レビューする行為などが該当します。
・利益提供秘匿型
企業から依頼を受けた第三者が、利益を受けていることや依頼されたことを隠して広告・宣伝を行うこと。広告宣伝のために、有名人に金銭を支払って良い評価を投稿してもらう「インフルエンサーマーケティング」なども該当します。
飲食店でよくある「口コミ投稿で〇〇をプレゼント!」というキャンペーンは、このうち「利益提供秘匿型」のステマにあたる可能性があります。
こうしたキャンペーンでは、店のオペレーションとして、従業員がお客様の投稿をチェックしてからプレゼントをするのが一般的です。その場合、お客様は心象的に低評価をつけにくい状況にあると言えます。プレゼントを受け取るために高評価を投稿しているのに、お客様側がそれを広告と明記することはまずないでしょう。すると、経済的利益を受け取りながらそれを明記しないことになるため、ステマとして規制の対象になります。
ステマ規制の対象は事業者のため、違反した場合は店の責任が問われます。投稿をしたお客様やインフルエンサーは処罰の対象とはなりません。
違反が発覚すれば事業者に対して再発防止を求める処置命令が出され、事業者名が公表されるほか、違反した表示の差止めや再発防止が求められます。命令に従わない場合は、2年以下の懲役または300万円以下の罰金が課されます。
飲食店がSNSを使うときに気をつけること
飲食店の発信がステマ規制に引っかからないようにするためには、どのようなポイントに気をつければいいのでしょうか。注意点をまとめました。
インスタグラムならタイアップ機能を使ったり、動画制作ではテロップでPRである旨を記載したりして、消費者が広告だとわかりやすい広告を制作しましょう。
インターネットやSNSの普及で個人の発信力が増すなか、問題視されてきたステルスマーケティングがついに規制の対象になりました。ステマ規制は主に小売業を対象としていますが、飲食店の発信も規制の対象になり得ます。消費者の公正な選択を妨害していないか、今一度見直しを行ってみてくださいね。
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■お客様に口コミ投稿を促すなら、正直な感想を書いてもらうよう念押しする
口コミ投稿のキャンペーンを継続するなら、ステマ規制のルールに則った工夫が必要です。掲示物や声がけで「低評価でもいいので、正直な感想をレビューしてください」と念押しするか、「プレゼントを受け取るために口コミを投稿しました」と明記するようお願いするのがいいでしょう。■従業員の個人アカウントでの発信に注意
店のアカウントによる投稿なら、消費者側も宣伝だとわかるので問題にはなりません。注意したいのは、従業員の個人アカウントによる発信です。従業員がその店で働いていることを明記せず、店の宣伝やイベントの告知などを行う行為は、ステマ規制の対象になる可能性があります。この機会に、従業員を含めてSNSの使い方のルールを見直してみてください。■9月30日以前の投稿も対象になる
ステマ規制は2023年10月1日から施行されましたが、それ以前の投稿であっても、インターネット上で閲覧可能であれば行政処分の対象になります。過去の投稿を見直し、規則に違反する投稿は削除・更新しましょう。■「#PR」は最初に書き、タイアップ機能やテロップでわかりやすく
インフルエンサーマーケティングを行うときには「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」などの文言をわかりやすく示してもらえるよう依頼します。大量のハッシュタグの中に「#PR」を混ぜるような、不明瞭で分かりにくい表示は違反と判断される可能性があるため、タグ群の最初に表示してもらうと安心です。インスタグラムならタイアップ機能を使ったり、動画制作ではテロップでPRである旨を記載したりして、消費者が広告だとわかりやすい広告を制作しましょう。
インターネットやSNSの普及で個人の発信力が増すなか、問題視されてきたステルスマーケティングがついに規制の対象になりました。ステマ規制は主に小売業を対象としていますが、飲食店の発信も規制の対象になり得ます。消費者の公正な選択を妨害していないか、今一度見直しを行ってみてくださいね。
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