2022/4/25
成年年齢が18歳へ引き下げ。未成年に酒類を提供するリスクは?
目次
成年となる年齢が、2022年4月1日から18歳に引き下げられました。成年年齢が18歳に引き下げられても、健康面への影響・青少年保護・非行防止などの観点から、法律で飲酒が許可されるのは従来通り20歳以上です。春は新入社員や大学の新入生の歓迎会が開催される季節。お酒を提供する飲食店に20歳未満のお客様も来店する機会が多くなります。そこで未成年者にお酒を提供してしまった場合の責任について解説するとともに、お客様に年齢を確認する方法や上手な声掛けを確認します。
画像素材:PIXTA
●飲食店で未成年にアルコールを提供してしまったら?
「20歳未満の者の飲酒の禁止に関する法律(旧名は未成年者飲酒禁止法)」により、未成年者の飲酒や、店舗側が未成年だと知ったうえで酒類を提供することが禁止されています。店舗側には年齢確認やその他の必要な措置を講じる義務も課されています。
20歳未満にお酒を提供した際には、店舗側が責任を問われ罰則を受ける可能性があります。歓迎会が行われる際、大学の新入生なら18歳または19歳が多く、会社の新入社員も10代である可能性は十分に考えられます。グループや団体客の中に未成年が混じっているケースを店舗側が予測することは可能であるうえ、年齢を確認する義務もあるため「知らなかった」で済ませることはできないのです。
一方、未成年のお客様は、法律で罰せられることはありません。「20歳未満の者の飲酒の禁止に関する法律」は、飲酒の危険・悪影響から青少年を守るための法律だからです。
20歳未満にお酒を提供した際には、店舗側が責任を問われ罰則を受ける可能性があります。歓迎会が行われる際、大学の新入生なら18歳または19歳が多く、会社の新入社員も10代である可能性は十分に考えられます。グループや団体客の中に未成年が混じっているケースを店舗側が予測することは可能であるうえ、年齢を確認する義務もあるため「知らなかった」で済ませることはできないのです。
一方、未成年のお客様は、法律で罰せられることはありません。「20歳未満の者の飲酒の禁止に関する法律」は、飲酒の危険・悪影響から青少年を守るための法律だからです。
●未成年者にお酒を提供したら飲食店はどんな罰則を受ける?
営業者側が違反した場合は、50万円以下の罰金が科せられることに。罰則を受けたことで、酒類販売業の免許が取り消されることもあるのでご注意ください。
「20歳未満にお酒を出しても、誰にも知られなければ大丈夫なのでは?」と思ってしまいがちですが……過去には、未成年者が起こした飲酒運転の事故で店舗側が20歳未満に酒類を提供したことが発覚し、最終的に経営会社や店員が書類送検された事例もありました。思わぬトラブルに発展するケースもあるため、未成年者にはアルコールを提供しないよう年齢確認を徹底しましょう。
「20歳未満にお酒を出しても、誰にも知られなければ大丈夫なのでは?」と思ってしまいがちですが……過去には、未成年者が起こした飲酒運転の事故で店舗側が20歳未満に酒類を提供したことが発覚し、最終的に経営会社や店員が書類送検された事例もありました。思わぬトラブルに発展するケースもあるため、未成年者にはアルコールを提供しないよう年齢確認を徹底しましょう。
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●未成年者が「20歳以上」と偽った場合
お客様が未成年なのに店員に「20歳以上」だと嘘を言って飲酒した場合でも、店舗側が責任を問われる可能性があります。「20歳未満の者の飲酒の禁止に関する法律」で、店舗側は年齢確認の義務を課されているからです。口頭だけでは本当のことはわかりません。グループで来店したお客様も全員に身分証明書の提示を求めるなど、年齢をしっかりと確認してください。万が一、年齢確認をしたうえでも未成年と気づけずに酒類を提供し、事件にまで発展した場合は、法律の専門家に早急に相談しましょう。
●お客様に年齢確認する方法
口頭だけではお客様の本当の年齢はわからないため、必ず身分証明書を提示してもらいましょう。基本的な確認方法は「失礼ですが、年齢を確認できる身分証明書をご提示ください」 とお願いすることです。女性の場合は 「お若く見えますが、年齢を確認できる身分証明書を見せていただけますか?」 とお願いすると、「若く見られた」と喜ばれることも多く、未成年だったとしても失礼にはなりません。
もし、年齢を確認したことで気分を害したお客様がいたら 「未成年者に酒類を提供した場合は法律に基づいた取り締まりが行われると警察からも周知されているため、念のため確認しています。ご理解いただけると幸いです」 などと声をかけ、納得してもらえるよう努めましょう。 どうしても身分証明書を提示してもらえない場合は 「年齢を確認できない方にはお酒を出すことができません。提供できるのはソフトドリンクだけになります」 と伝え、毅然とした態度で対応することが大切です。
もし、年齢を確認したことで気分を害したお客様がいたら 「未成年者に酒類を提供した場合は法律に基づいた取り締まりが行われると警察からも周知されているため、念のため確認しています。ご理解いただけると幸いです」 などと声をかけ、納得してもらえるよう努めましょう。 どうしても身分証明書を提示してもらえない場合は 「年齢を確認できない方にはお酒を出すことができません。提供できるのはソフトドリンクだけになります」 と伝え、毅然とした態度で対応することが大切です。
【身分証明書になるものの例(生年月日が印字されているもの)】
顔写真付きの公的な証明書や保険証
■学生証
■マイナンバーカード
■運転免許証
■パスポート
■保険証
■在留カード
■特別永住者証明書
■学生証
■マイナンバーカード
■運転免許証
■パスポート
■保険証
■在留カード
■特別永住者証明書
●ポスターで「未成年者に酒類を提供しない」という意思表示を
「年齢確認をする場合がある」「未成年者の飲酒はお断りしている」店舗であることをお客様に理解してもらうために、店舗の入り口や店内の目につく場所にポスターを貼っておくのも有効な手段です。ビール酒造組合が取り組む「STOP!未成年飲酒プロジェクト」のホームページでポスターをダウンロードできますので、活用してはいかがでしょうか。
https://www.stop-underagedrinking.com/download/
https://www.stop-underagedrinking.com/download/
【まとめ】
酒類を提供する飲食店には法律的にお客様の年齢を確認する義務があり、未成年者にお酒を出した場合は罰則を受ける可能性があります。未成年者への酒類提供を防ぐための従業員教育も徹底していきましょう。
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この記事の著者
小川郁恵
ライター
スポーツ用品業界紙の記者を経て、フリーのライターに。飲食業界に特化した求人誌や、飲食店の紹介、結婚式場の情報サイト、飲食店のコンサルティング関連などさまざまなジャンルで、飲食業界の取材や記事執筆に携わってきた。ほかにも、観光スポットや温泉宿、求人広告、モデルルームをはじめ、幅広い分野の取材・執筆を担当。群馬県出身・在住。