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2022-03-23 17:35:44.0

飲食店で流すBGMの心理的な効果は?業態別のおすすめジャンルも紹介

飲食店の雰囲気を醸成する手段の1つであるBGM。どんなメリットがあるか気にせずに流している店舗も多いのではないでしょうか。そこで今回は、BGMがもたらす心理的効果や、業態別のおすすめジャンル、著作権に対する注意点について解説していきます。
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●3つの心理的効果

「聴覚」を刺激するBGMは、味覚・嗅覚・視覚などと共に、飲食店の印象を左右する大切なツールです。BGMがもたらす心理的効果は、大きく分けて3つあります。

【マスキング効果】

隣のテーブルでの会話や、キッチンで作業する音、店舗の外から伝わる音などを、覆い隠してくれます。周りの音を気にせず過ごせる環境にすることで、お客様が落ち着いて食事を楽しむことができます。

【感情誘導効果】

音楽によって感情が動くと、連動する行動が起きます。例えばアップテンポな曲が聞こえれば食べるのは速くなり、スローテンポな曲だと穏やかな気分でゆっくり食べられます。閉店時間近くに『別れのワルツ』(蛍の光)を流せばお客様は「帰らなければ」という気持ちになります。

【イメージ誘導効果】

「楽しい」「くつろげる」など、店舗の雰囲気やイメージをBGMによって演出できます。「内装・スタッフなどの雰囲気」「業態」「価格設定」なども考慮し、自店に合う曲をチョイスしましょう。

●シーン別のおすすめBGM

【落ち着いた雰囲気を演出したい時・客単価アップを狙いたい時】

お客様にリラックスしながら落ち着いて過ごしてほしい時は、スローテンポの曲を選びましょう。ゆったりした曲だと居心地の良さが高まりお客様の滞在時間が伸びるため、追加注文を増やして客単価アップにつなげたい時にもおすすめです。

【混んでいる時・回転率を上げたい時】

テンポの速い曲を聞くと、お客様の行動スピードが速くなります。混んでいる時間帯に、より大勢のお客様を集客したい時は、アップテンポな曲を流しましょう。

【季節感を演出したい時】

暑い季節は夏を連想させる曲を流したり、冬には「ウインターソング」とくくられる曲をかけたりすることで、季節を感じてもらうことができます。クリスマス、バレンタインなど、各シーズンのイベントに合わせた曲を選ぶのもおすすめです。
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●業態別のおすすめBGM

【和食店】

上品で優雅な趣のある筝曲や、日本歌曲、楽器の種類が少ないシンプルなクラシック、ピアノ演奏曲などがおすすめです。

【居酒屋】

親しみやすくアップテンポなポップスや歌謡曲、ロックなど「ノリがいい」と感じられる曲が適しています。

【カフェやバー】

ジャズ(バラード)やクラシック(管弦楽)、ボサノバ、ローファイ・ヒップホップ、イージーリスニングなどの、心地良さを感じられる楽曲がおすすめです。

【レストラン】

スローテンポからミドルテンポ、アップテンポまで、多彩な曲調を活用できます。ファミリーレストランなどのカジュアルな店舗では、ポップスやジャズ、イージーリスニング。フレンチなどの高級感あるレストランでは、クラシックやシャンソン。そしてアメリカンテイストのステーキレストランでは、ポップスなどの、明るい気分になれる曲が適しています。

●著作権にご注意を

CDや配信、動画サイトなどで提供されている音楽は、個人で楽しむ非営利目的の使用を前提に販売されています。そのためお店などの施設で曲を流す場合は、曲の著作権を管理する団体に手続きしたうえで、著作権使用料を支払う必要があります。録音して使う際には複製権も必要です。定額制の音楽配信サービスもありますが、たいていは「商用利用を禁止する」ことが規約に明記されています。許諾を得ずに店舗で音楽をかけた場合は、著作権を侵害したことになり、損害賠償責任を負う恐れがあるためご注意ください。 音楽を店舗で利用するための許可を得る場合、曲ごとに申請しなければならず手間がかかります。著作権使用料を支払ったうえでBGMや音楽配信のサービスを提供している業者と契約すれば、著作権を侵害する心配はありません。業者は「USEN」「モンスター・チャンネル」「OTORAKU」「インターネット有線放送(らくネット)」「Do Music」「キャンシステム」など多数あるので、導入を検討してはいかがでしょうか。

【まとめ】

店内の人口密度が上がると一定の周波数がカットされるため、開店前は問題なかった音量でも、混雑時には聞こえづらくなることがあります。一方で、空いている時間帯にボリュームを上げると「BGMがうるさい」と思われてしまうことがあるかもしれません。混み具合によって音量調節を欠かさないこともBGMの効果を活かすコツです。BGMにより魅力的なイメージを演出して、店舗のさらなる好感度アップを実現しましょう。