2020/6/18
飲食業界の新常識「新しい生活様式」とは? 飲食店が“withコロナ”時代を生き抜くための基礎知識
目次
全国で新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が解除され、通常の営業を再開する飲食店も増えてきています。しかし、感染拡大以前の営業スタイルをそのまま続けることは難しく、感染拡大防止のため、厚生労働省が示した「新しい生活様式」を踏まえて営業する必要があります。いったいどんな内容なのか、「新しい生活様式」の概要や営業するうえでの注意点を解説します。
「withコロナ」「アフターコロナ」社会への転換期
緊急事態宣言が解除されたことで、外出する人が徐々に増えてきました。しかし、口に入れる飲食物を扱っていたり、人と接する機会が多かったりする飲食店では従来通りに営業することが難しく、客足が戻らないことに頭を悩ませている店舗も多いのではないでしょうか。
最近では「withコロナ」「アフターコロナ」という言葉が飛び交い、新型コロナとうまく共存しながら経済を正常軌道に戻していこうという動きも。飲食店においては「新しい生活様式」に沿った営業スタイルへの改革が求められています。
最近では「withコロナ」「アフターコロナ」という言葉が飛び交い、新型コロナとうまく共存しながら経済を正常軌道に戻していこうという動きも。飲食店においては「新しい生活様式」に沿った営業スタイルへの改革が求められています。
画像素材:PIXTA
「新しい生活様式」とは?
新型コロナウイルスの感染リスクを減らすための「新しい生活様式」とは、どのような内容なのでしょうか。7つのカテゴリーに分けて解説していきます。
■基本的な生活様式
「3密」(密集、密接、密閉)を避け、こまめな換気を心がけます。外出時はマスクを着用し、咳エチケットも徹底。人との間隔は最低1m、できれば2m空け、会話の際は真正面を避けます。毎朝体温を測り、風邪の症状や発熱がある場合は無理をせず自宅で療養しましょう。■一人ひとりの感染対策
帰宅後すぐに手や顔を洗い(手は水と石鹸で30秒程度かけて丁寧に)、できるだけすぐに着替え、シャワーを浴びます。遊びに行く場合は、屋内より屋外を選ぶこと。各地の感染状況に注意し、感染が流行している地域への行き来は控えます。■食事・外食
外食する場合は対面ではなく横並びに座り、会話は最低限に。料理は大皿ではなく個別盛りにして、飲み物のお酌や回し飲みは避けます。 屋外で食べられるテイクアウトやデリバリーも活用しましょう。■買い物
あらかじめ購入するものを決めて1人または少人数で出かけ、空いている時間に素早く済ませます。展示品やサンプルへの接触は控え、レジに並ぶ際は前後の人と十分な距離をとりましょう。電子決済や通販の利用もおすすめです。■公共交通機関
混雑する時間を避けて利用し、車内での会話は最低限に。自転車や徒歩での移動も検討しましょう。■レジャーや冠婚葬祭
公園は空いた時間や場所を選び、ジョギングは少人数で行うのが基本。どちらもすれ違う際は十分な距離をとります。なるべく予約制の施設を利用し、狭い部屋での長居は禁物。ヨガや筋トレ、歌などは可能であれば動画やオンラインを活用しましょう。冠婚葬祭は大人数での会食を避け、風邪の症状や発熱がある場合は参加しないようにします。■新たなワークスタイル
テレワークやローテーション勤務、時差通勤の導入を検討しましょう。対面での打ち合わせはマスクの着用と定期的な換気を徹底。名刺交換や会議はオンラインで行います。感染予防のために飲食店がすべきことは?
入店待ちの空間や店内、従業員の控室は対角線上にある窓を定期的に開けて換気します。店頭にはアルコール消毒を置き、よく手が触れるテーブルや椅子、メニュー、発券機、卓上ベル、ドアノブなどは、お客様が入れ替わるたびに消毒。店内の席の間隔は2m(最低1m)、無理であれば椅子一脚分空け、テーブルからはポットや調味料を撤去します。
テイクアウト販売は、店内での滞在時間を短くするために予約を促し、店内で飲食するお客様と別の動線を確保。順番を待つお客様には、整理券を配ったり、床に立ち位置をマーキングしたりすることで密集を避けます。
料理は大皿ではなく、個別盛りで提供。会計は現金やクレジットカードを手渡しせずコイントレイでやり取りし、会計後は手指やコイントレイを消毒します。電子マネーなど非接触型の決済を採用するのもよいでしょう。
スタッフはこまめな手洗い、マスクやフェイスガードの着用を徹底。熱中症の恐れがある場合は、密着せず口や鼻をカバーできるマウスシールドがおすすめです。ゴミや食べ残しはマスクと手袋を装着してからビニール袋に入れ密封して処理し、マスクと手袋を外したら必ず手を洗います。お客様が安心して入店できるよう、実施している感染症対策は店頭や店内のポスター、チラシ、SNS、ホームページなどできちんと伝えましょう。
テイクアウト販売は、店内での滞在時間を短くするために予約を促し、店内で飲食するお客様と別の動線を確保。順番を待つお客様には、整理券を配ったり、床に立ち位置をマーキングしたりすることで密集を避けます。
料理は大皿ではなく、個別盛りで提供。会計は現金やクレジットカードを手渡しせずコイントレイでやり取りし、会計後は手指やコイントレイを消毒します。電子マネーなど非接触型の決済を採用するのもよいでしょう。
スタッフはこまめな手洗い、マスクやフェイスガードの着用を徹底。熱中症の恐れがある場合は、密着せず口や鼻をカバーできるマウスシールドがおすすめです。ゴミや食べ残しはマスクと手袋を装着してからビニール袋に入れ密封して処理し、マスクと手袋を外したら必ず手を洗います。お客様が安心して入店できるよう、実施している感染症対策は店頭や店内のポスター、チラシ、SNS、ホームページなどできちんと伝えましょう。
画像素材:PIXTA
「新しい生活様式」に対応した営業スタイルへ
対面テーブルやキッチンカウンター、レジカウンターなどに透明な飛沫ガードを設置。お客様がレジまで並ぶ機会の多い店舗では、十分な距離をとれるよう床にラインテープなどを貼って立ち位置を明示し、レジへ向かう人と会計が済んだ人の動線を分けます。
ビュッフェやドリンクバー、サラダバーなどお客様が自由に料理やドリンクをとることができる店舗では、飲食物を保護するカバーを付け、トングなどの器具は頻繁に交換・消毒。また、感染のリスクを減らすため、一時的にスタッフが取り分けるスタイルへと変更するのも一つの手です。
新型コロナウイルスと共存しながら飲食店を運営するには、換気や消毒の徹底はもちろん、人との接触をできる限り減らす工夫をすることが重要です。スマホやテーブルのタッチパネルでオーダーできるシステム、非接触で決済できる電子マネー、飛沫ガードの導入など、新型コロナ禍のなかでもお客様に安心して食事を楽しんでもらえるよう、営業スタイルを見直してみてはいかがでしょうか。
ビュッフェやドリンクバー、サラダバーなどお客様が自由に料理やドリンクをとることができる店舗では、飲食物を保護するカバーを付け、トングなどの器具は頻繁に交換・消毒。また、感染のリスクを減らすため、一時的にスタッフが取り分けるスタイルへと変更するのも一つの手です。
新型コロナウイルスと共存しながら飲食店を運営するには、換気や消毒の徹底はもちろん、人との接触をできる限り減らす工夫をすることが重要です。スマホやテーブルのタッチパネルでオーダーできるシステム、非接触で決済できる電子マネー、飛沫ガードの導入など、新型コロナ禍のなかでもお客様に安心して食事を楽しんでもらえるよう、営業スタイルを見直してみてはいかがでしょうか。