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2016/8/24

土下座強要! あなたならどうする? 飲食店にみるモンスタークレーマーの対処法

“お客様は神様です”。飲食店をはじめ、サービス業に就く多くの人が、この言葉を一度は耳にしたことがあるでしょう。「料理やサービスに対してお金を払ってくれるお客様がいるからこそ商売が成り立つ。だからお客様を大切にしましょう」。世間ではこんな意味合いで広まっているはずですが、じつは本来の意味は全く違うことをご存知でしょうか。

この言葉を広めたのは歌手の三波春夫。ステージ中のMCで幾度となく発せられた言葉で、それが次第に世間へと広まりました。しかし本来の意味は全く違います。どのような意味だったのか、彼のホームページから発言を抜粋してみましょう。

「歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払って澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです。また、演者にとってお客様を歓ばせるということは絶対条件です。だからお客様は絶対者、神様なのです」


世間で認知されているものとは違うことがわかりますね。

飲食店でも土下座強要事件が発生

さて、“お客様は神様です”という言葉は、店側にとっては仕事に対して謙虚な姿勢を持たせてくれる素晴らしいフレーズですが、逆に客にとってはいらぬ勘違いをさせてしまうケースもあります。「客=神様」という図式を都合よく捉え、“客だから何をしてもいい”と誤った考えを持ってしまう人もたまにいるようです。

こうした考えを持った客は、ときにモンスタークレーマーとして店側に過剰な要求を行うことも。たまにニュースでも報道されますが、“土下座強要”などがその最たる例ではないでしょうか。

仮に接客態度の悪さが原因でクレームに発展したとしても、クレームに対して丁寧に耳を傾け、そして心から謝罪すれば大抵の怒りは収まるはず。「土下座しろ」という発言が飛び出すまでエスカレートしてしまうのは、店側の謝罪態度が間違っているのか、それとも「客=神様」という誤った考えが客の怒りを膨張させてしまうのか……。真相はどうあれ、土下座の強要が起きているのは事実です。

ちなみに土下座を強要する際、「土下座しないとネットに悪い評判をばらまくぞ」などの脅迫を行うと強要罪(刑法223条)として罰せられます。また、大声で怒鳴り散らして店の業務を長時間妨げた場合は威力業務妨害(刑法234条)に問われる可能性も。

こうした背景から、たとえば弁護士などの法律家は、土下座強要が起きた場合の対処法として以下のようなものを勧めています。

1、「土下座の強要は『強要罪』に当たります。警察に通報しますよ」と毅然とした態度で伝える

2、「お客様の言動を記録させていただいてもよろしいですか?」と伝え、法を犯していることを自覚させる

確かに法を犯している可能性があるわけですから、毅然とした態度を示すことも大切でしょう。しかし店側にも落ち度がある場合、果たしてこの対応が正解なのかは少し疑問が残るところですね。

土下座強要をかわすためのベストな言葉は?

ではどのような対応が望ましいのか? 一番いいのは、謝罪の意思を示しながらも、出来ないことは出来ないと伝えることです。たとえば「土下座しろ!」に対しては……

「お客様を不快なお気持ちにさせてしまい本当に申し訳なく思っております。大変申し訳ございませんでした。土下座については、どうかご容赦いただけないでしょうか」

という形で、気持ちを逆撫でしないように丁寧に断りましょう。しかし、この流れでいくと「悪いと思っているなら土下座できるでしょ?」なんて言葉が飛んできそうです。その場合は……

「大変申し訳なく思っておりますが、これが精一杯の謝罪です。これ以上のご要望には沿いかねますのでどうかお許しください」

と伝えましょう。それでも食い下がる場合は、「これ以上の謝罪はお断り申し上げます」と丁寧に伝えます。そうすれば大抵は“これ以上は無駄”だなと感じてもらえるはず。「警察に通報します」のひと言よりは、もう少し柔らかく事態を収束できるのではないでしょうか。

クレーム処理は一歩間違えると大きな問題に発展することもあります。「お客様は神様」の考えが根付く飲食店ですが、謙虚な姿勢は大切にしつつも、無理な要求については毅然とした態度を示す。そのさじ加減を大切にしたいものですね。

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