川越達也シェフが持つ「絶対味覚」ってナニ? 料理人の特殊能力に迫る!
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食材に対する知識、発想力、そして調理技術と、料理人に求められる能力はさまざまとありますが、なかには自分だけにしかない特殊能力を武器に第一線で活躍されている方もいます。今回はそんなちょっと変わった能力を持つ料理人をご紹介していきます。
驚異の「絶対味覚」を持つ川越達也シェフ
料理に使われている食材や調味料を、正確に言い当てることができる「絶対味覚」。川越シェフは、この特殊能力を持っていると言われています。
以前、川越シェフが本当に「絶対味覚」を持っているのかを検証した番組がありました。番組では、コップ一杯の水にほんの一滴の醤油を入れるドッキリを仕掛けましたが、ひと口飲んだだけで「この水、醤油が混じっているね」と指摘。またヒラメと偽ってカレイを食べさせたところ、「これ、カレイじゃない?」と発言しています。
250ccの水に醤油を一滴入れても、普通の人はまず気づかないそうです。また、おろしたてのカレイは、ヒラメの味と見分けがほとんどつかないと言います。しかし、川越シェフは正確に言い当てることができました。「絶対味覚」の持ち主であることが見事証明されたのです。繊細な味つけでゲストを魅了する彼の料理には、この能力がいかんなく発揮されていることでしょう。
厳しい環境でも“心を満たす料理”を提供できる南極料理人・西村淳さん
料理人はタフでなくてはなりません。そして、どんな環境でもその時にできる最高の料理を考える力が必要です。
西村淳さんは海上保安庁在任中に南極観測の調理隊員として、平均気温-57℃という地球上最も苛酷な「ドームふじ基地」で越冬した経験を持ちます。苛酷な環境の中で飛び出す南極隊員の欲求に、応えなければならない西村さん。雪上車での移動中に「チャーハン」のリクエストがあっても、炊飯器を使った「チャーハン風ピラフ」で応えます。車内の乏しい火力で13人前のチャーハンを作ることは不可能。その不可能を西村さんの機転で乗り切ったのです。
現在、西村淳さんは株式会社オーロラキッチンを率いて、作家兼料理人として活躍しています。南極観測調理隊員の経験を生かして、大切な食材や水などに無駄が出ないように、且つ栄養バランスが良いメニューを提供しているそうです。
素材への異常なこだわりを持つ奥田政行シェフ
奥田政行シェフは世界の料理人1000人に選ばれたイタリアンシェフ。それだけでも十分に素晴らしい料理人なのですが、奥田さんが持っているある能力のために、少々変わった行動に走ることもあるそうです。
その能力とは、「素材への異常なこだわり」。庄内産の食材にこだわっていることで有名な奥田シェフですが、その調理方法を決めるため、時には生きている魚を頭から食べ、お皿やカトラリーを舐めて味を確認するのです。その素材の味、皿の味によって料理や調理法を変えるという理論からの行動だと言います。
奥田シェフは食材そのものの美味しさを味わってもらうため、ソースをなるべく使いません。使う食材は一皿に3種類まで、味をまとめる塩は世界中から厳選した10数種類のものを、できる限り量を抑えながら用います。水も料理によって、様々な産地の水を使い分けているそうです。
料理人としての能力は熱意と探究心で身につける
料理人に何よりも必要な能力は、料理への愛と探究心です。向上したいと願う熱意、そして積み上げた経験が持っている能力をさらに高めるのです。上で挙げたような特殊な能力・考え方は必ずしも必要なわけではありませんが、自分だけの強みを持つことは、料理人としての大きな武器になるはず。料理人の方はキャリアを重ねながら、ぜひ個性を磨いていきたいところですね!
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