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2019/5/14

ベジタリアン・ハラール対応は飲食店の新常識!? 早期対応でインバウンド需要を取り込む!

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外国人観光客の数は年々増え続け、日本政府観光局(JNTO)の調査によると、2018年には3,119万人もの外国人が日本を訪れています。飲食店ではインバウンドのニーズを満たすことが常識となりつつありますが、インバウンドに対してどのように対応すればいいか悩んでいる飲食店はまだまだ多いでしょう。

メニューやスタッフの外国語対応はもちろん、肝心の「食」の部分で対応しておきたいのが「ベジタリアン」や「ハラール」への対応です。ベジタリアンとハラール食を求める人は世界的に増えていると言われており、日本でも今後これらの対応は必須といえるでしょう。今回はインバウンド需要拡大に伴う「ベジタリアン」と「ハラール」の対応についてご紹介していきます。

訪日ベジタリアンは100万人を超える?

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食のサービスを展開するフレンバシーの調査によると、日本のベジタリアン人口は約4.5%で、まだまだ珍しい存在です。しかし世界には、国全体の3割近くがベジタリアンという国もあり、その数は今も増えています。

訪日外国人の出身国の割合と、その国のベジタリアンの割合を計算すると、なんと訪日ベジタリアンの数は100万人を超えると考えられています。特に欧米ではベジタリアン志向が強まっており、アメリカでは2009年には1%しかいなかったものの、2017年には6%に増加しています。

そもそも、ベジタリアンとは何でしょうか。基本的には野菜のみを食べる人のことを指しますが、細かく分けると5つのタイプがあり、それぞれ食べられるもの・食べられないものが異なります。

「ペスコ・ベジタリアン」は、肉を食べないだけで、他に制限はありません。「ラクト・オボ・ベジタリアン」は肉と魚は食べず、野菜や乳製品を口にします。「ラクト・ベジタリアン」は肉、魚、卵を食べず、植物性食品と乳製品のみを食べるタイプ。「オボ・ベジタリアン」は卵だけを食べ、肉などは食べません。最近よく聞く「ヴィーガン」は完全菜食主義者と言われており、植物性食品だけを食し、他のもの一切は口にしません。究極になると、身の周りのものから動物由来のものをできるだけ避ける「エシカル・ヴィーガン」となります。

ベジタリアン向けのメニューを考案する際、基本的には野菜のみにすればどのタイプにも対応できるでしょう。魚や乳製品を使う場合は、それが入っていることを表記すると親切ですね。ちなみに、ベジタリアンメニューの提供に資格は不要です。

ベジタリアン向けの新メニューとして最も作りやすいのは、サラダ系でしょう。単に葉菜類を使うだけでなく、味付けした豆を入れるとボリュームが出ます。卵を食べられる人には、ゆで卵などを添えると見た目にも華が出ます。大豆ミートはベジタリアンメニューの強い味方で、ハンバーグのように成形して焼いたり、みじん切りにした玉ねぎとあわせてミートソース風にするのもおすすめ。和食はベジタリアンとの相性がよく、例えばおでんは牛串を避ければそのまま出すことができます。

宗教を背景にしたハラールフードへの対応

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ハラールとは、イスラム教で「許された行為」のこと。つまりハラールフードとは、イスラム教徒が食べてもよいとされている食品です。ベジタリアンは思想や主義であるのに対し、ハラールは宗教に根差しているというのが大きな違いです。

基本的に、豚肉とアルコール以外はハラールフードとして食べられます。気を付けたいのは、豚肉そのものを使っていなくても、豚のエキスが入った調味料なども避けなければいけないという点。また、人工甘味料もNGなので留意してください。

また、ハラールフードメニューを作る際は、専用の調理器具を使わなければいけません。日本酒をいれた計量カップを使ったり、豚肉を切った包丁を使ったりできないので、注意してください。

なお、ハラールフードメニューとして、普段私たちが食べている食事をそのまま提供できることが意外と多いです。例えば、そばやうどん、豚骨や豚肉チャーシューを使っていないラーメンなどをハラールフードとして問題ありません。寿司や刺身もOKですが、アルコールが含まれる醤油が使えないので、アルコールフリーのものを選んでください。

ハラールフードをメニューに導入したら、ハラール認証を取得しましょう。これは複数の団体が出していて、「このメニューはハラールフードである」と認めるもの。メニューに表記しておくと、イスラム教徒が安心してオーダーすることができます。今後、日本を訪れるイスラム教徒はますます増えると思われます。ハラールフードの需要はより一層強まるでしょう。

ベジタリアン・ハラールフード対応に取り組む飲食店

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ベジタリアン・ハラールフード対応のメニュー開発に取り組む飲食企業は多くなってきています。有名カレーチェーンの『CoCo壱番屋』では、動物由来の原材料を使わないベジタリアンカレーがあります。また、2017年にはハラール対応に特化した店舗も営業を開始し、日本アジアハラール協会の認証を取得しました。

『麺屋 帆のる』では、恵比寿店と大阪なんば店でハラールラーメンを提供。『SEKAI CAFE -Asakusa-』ではハラールフードを提供するだけではなく、イスラム教徒に配慮し礼拝スペースも用意しています。

ベジタリアンメニューに特化した飲食店も出てきており、大阪にある『しぜんバル・パプリカ食堂Vegan』ではヴィーガン料理を豊富にラインナップ。健康志向の日本人やダイエットや美容を意識する女性にも人気で、訪日外国人だけでなく日本人のニーズも満たしています。

言葉の壁を越えてインバウンド需要を取り込む

ベジタリアンやハラールフードを導入したら、外国人観光客にわかるようにHPやSNSで告知しましょう。さらに、メニューの多言語対応を行い写真をのせると、どんな料理なのかが伝わりやすくなります。

また、スタッフにはベジタリアンやハラールの知識を共有し、「これは豚肉が入っています」「ヴィーガン対応です」「会計はテーブルで」など、よく使うフレーズをまとめておくのがおすすめ。指差しで会話できるようになり、コミュニケーションの齟齬が減ります。

訪日外国人が年々増加する現在、ベジタリアンやハラールフードの対応もより必要性が高まります。特に2020年のオリンピックイヤーには、これまでとは比較にならない数の外国人観光客が訪日するでしょう。こうした需要をチャンスと捉え、2019年のうちに対応を開始しましょう。

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