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2019/1/22

“渋谷×飲食店”の30年間。時代の先端をゆく渋谷の平成史

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『渋谷キャスト(SHIBUYA CAST.)』『渋谷ストリーム(SHIBUYA STREAM)』など続々と新しいスポットが生まれている東京・渋谷。この街は今も昔も時代の先端を走り、最新の文化を発信し続けています。2019年は平成最後の年。そこで今回は、平成の30年間、渋谷の街がどのように変わってきたか、どのような飲食店が流行ったのかを振り返ります。

渋谷パルコのオープンからバブルまで

平成を振り返る前に、渋谷が「若者の街」になったきっかけを少しご紹介します。まず『渋谷パルコpart1』が1973年に誕生、今ではおなじみの公園通り・スペイン坂・オルガン坂など通りの名前は、パルコのプロジェクトによって付けられました。そして『東急ハンズ』(1978年)、現在の『SHIBUYA 109』(1979年)、『タワーレコード』(1981年)などがオープン。ストリートにある個性的なお店とともに、80年代の渋谷はファッションと音楽など流行を発信する街になりました。さらに1980年代後半にバブルを迎えると、『ONE-OH-NINE』(1986年)や現在の『渋谷ロフト』(1987年)などが続々とオープンしました。

バブル経済と1990年代

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バブル経済が真っ只中の平成元年(1989年)。この年、シアターやコンサートホールが入る『Bunkamura』がオープンしました。そこに併設されたのが、文学やアートを愛する人たちがくつろぐカフェ『ドゥ マゴ パリ』。本店はフランスの老舗カフェで、テラス席でギャルソンが給仕するフレンチカフェの先駆けとなりました。

バブルの時代に大流行した料理といえば「イタめし」と呼ばれたイタリアン。カジュアルな『バスタ・パスタ』(原宿)、本格派の『イル・ボッカローネ』(恵比寿)を筆頭に、東京都内にイタリア料理店の出店ラッシュが見られました。また、タイ料理や韓国料理などのアジア料理をはじめ、さまざまな国の料理がブームになったのもこの頃。1991年、渋谷にオープンしたブラジル料理店『バッカーナ』は、肉料理「シュラスコ」を世に広めました。

また、90年代はさまざまなスイーツが日本中でブームに。爆発的に流行したティラミス(1990年)を筆頭に、クレーム・ブリュレ(1991年)、タピオカ(1992年)、ナタ・デ・ココ(1993年)、パン・ナ・コッタ(1994年)が流行しました。

2000年代のカフェ・ブーム

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1990年代前半にバブルが崩壊し、渋谷の街では大規模な開発が減少しました。そんな中、小さいながらもセンスのある雑貨やファッションのお店が渋谷の裏通りに登場。また、宇田川町エリアにはアナログレコード店が多数でき、DJに憧れる若者たちで賑わいました。こうしたストリート文化と個性的な店づくりにマッチしたのが、2000年代に始まるカフェ・ブームです。

カフェ・ブームの先駆けとなったのが、1999年公園通りにオープンした『カフェ・アプレミディ』。音楽の仕事に携わるオーナーが、音楽とコーヒーを仲間と楽しめるような居心地のよい空間をつくりたい、と開業したカフェです。2000年代には、ビルの屋上と小屋をカフェにした『クワランカカフェ』、路地裏の静かな雰囲気を持つ『ANTENNA』などの隠れ家風カフェや、イームズやル・コルビジェなど古今東西の名作チェアを集めた『Seat Mania』など、個性を強く打ち出したカフェが次々とオープン。スクランブル交差点のランドマークQFRONTに出店したダイニング系の『WIRED CAFE』など、フードも充実した「カフェごはん」の名前が登場したのもこの頃です。

2010年代、渋谷の街が大きく変わる

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2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向け、渋谷駅を中心に大規模な再開発が行われています。そのトップバッターが、2012年渋谷駅東口にオープンした『渋谷ヒカリエ』。地上34階、地下4階の高層ビルで、飲食店やファッション、オフィスをはじめ、ミュージカル劇場やイベントホールも入っています。

飲食店が入っているのは、眺めの良い6~8階と11階。お洒落な内装のカフェやレストランが数多く出店しています。商業施設に初めて出店するブランドもあり、オープン当初は施設内に入るのに行列を作るほど話題となりました。

そして2017年、クリエーター向け住宅とショップが併設された『渋谷キャスト(SHIBUYA CAST.)』がオープン。作品展示ができるカフェ『Are(オーレ)』や、ワインと肉料理が楽しめる『THE RIGOLETTO』など、クリエイティブな暮らしを支える飲食店が出店しています。

2018年には、渋谷駅の南側に『渋谷ストリーム』がオープン。コンサートホール、東急ホテル、オフィスなどが入る複合施設で、レストランやカフェも新しい流行を発信しています。なかでも“バルセロナで一番美味しいパエリア”と称されるスペイン料理店『チリンギート エスクリバ(XIRINGUITO Escribà)』が日本に初上陸し、話題となりました。そのほか新業態が13店舗、都内渋谷エリア初出店が7店舗もあり、話題のお店が目白押しです。

集客力の高い大型商業施設と、個性的でハイセンスな個人店が流行を発信する渋谷の街。グーグルなどIT企業がオフィスを構え、クリエイティブな住宅が増えるなど、今後も渋谷は流行の最先端をゆく街としてあり続けるでしょう。渋谷の飲食店からも目が離せません。
※この記事で紹介した飲食店にはすでに閉店した店舗も含まれます。

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