『スシ食いねェ!』はジャパニーズラップの走りだった! その真相とは?
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日本が世界に誇る食文化・寿司。現在は日本だけにとどまらず、世界中で愛される食べ物へと成長。カリフォルニアロールやハワイ巻きなど、その土地独自のメニュー開発も行われています。
そんな日本人のソウルフード・寿司ですが、その素晴らしさを歌った名曲があるのを、皆さんご存知ですよね? そうです、『スシ食いねェ!』です。この曲は絶大なる人気を誇っていたアイドルグループ・シブがき隊の代表曲で、1986年のリリースにもかかわらず、現在でも回転寿司をはじめ、様々な場所で耳にすることができます。「ス・シ・食い・ねェ〜!」のフレーズは、誰もが一度は口ずさんだことがあるのではないでしょうか。ちなみにこの曲には『OH! SUSHI』という英語バージョンが存在し、寿司同様、海外進出を果たしています。
ふっくんの先見の明で生まれた名曲
『スシ食いねェ!』といえば、寿司ネタを歌詞に盛り込みながら、軽快に歌い上げていくコミカルな曲ですが、じつはこの曲の構成はヒップホップの影響を色濃く受けていたのをご存知でしょうか。当時はRun-D.M.C.を代表とするアメリカのヒップホップが、日本へ上陸を始めた時代。しかし、それが浸透し始めるのは1990年代に入ってからで、当然、日本人のヒップホップアーティストは存在しませんでした。
そんななか、ヒップホップの魅力に気付いた「ふっくん」こと布川敏和さんが、“よし! ラップを作ろう!”と思い立ち、それで誕生したのが『スシ食いねェ!』というわけなのです。ジャパニーズラップの走りとも言える曲が『スシ食いねェ!』だったなんて、ちょっと意外ですよね。
布川さんはご自身のブログのなかで、『スシ食いねェ!』の誕生についてこのように語っています。
「当時日本にRun-D.M.C.のラップというジャンルが入ってきたばかりだった。『よし!ラップを作ろう!』っと言い出した布川青年。『ラップなら音程外す俺にも歌えるし、日本人でまだ誰も歌ってない!』っと、KUZUと2人で曲作り。MCの中でお遊び程度で歌うだけなので、かる〜く作曲。
さて続いて歌詞。ホテルのルームサービスで単品の寿司を頼んだ際のメモ用紙が布川青年の目に飛び込んできた〜。『この注文したネタ並べリャイイよぉ〜、ラップなんだから、なんだっていけるだろ〜!』ってな具合で超適当なラップ・スシ食いねェ!の原曲が誕生したのだ!」
当初はMCのつなぎとして歌う短い曲でしたが、それがレコーディングプロデューサーの目にとまり、しっかりと構成した曲として仕上げることに。曲が完成するとNHK「みんなのうた」で流され、瞬く間にお茶の間の話題となりました。そして曲のリリースを迎える前に、紅白歌合戦で披露。紅白歌合戦のなかで、リリースされていない曲が歌われたのは、初めてのケースだったそうです。
「おあいそ!」はじつは誤り。寿司屋での正しい振る舞いって?
ちなみに『スシ食いねェ!』のなかでは「タクアン食ったら歯につまる」「梅巻食ったらオハグロ」などの“寿司あるある”が歌われています。そこでここからは、少し役立つ“寿司あるある&豆知識”をご紹介しましょう。
1、お茶用の熱湯蛇口で手を洗う客がいる
“ホントに?”と一瞬思いますが、結構いらっしゃるようで、Twitterでは
「最近の回転寿司は各テーブルで手を洗える様になってるんだね」
「回転寿司の手洗うやつ熱すぎるんだが」
「火傷した」
2、値段表記が「時価」となっていると怖くて頼めない。どうすれば?
“予想以上に高かったらどうしよう”という心配から、「時価」と表記されているメニューを頼めない人も多いようです。こうした場合は、素直に聞いてみるのもひとつの手です。ほとんどの場合、快く答えてくれるはずです。
また、回転寿司店では安価なネギトロも、高級店では高価になる可能性があります。本来ネギトロは、マグロの骨の近くの「すき身」を指しているのですが、回転寿司ではマグロのペーストを利用することがほとんど。その為、値段に差が出てきてしまうのです。回転寿司に慣れてしまっている人は注意が必要ですね。
3、「おあいそ」「あがり」は他の言葉に言い換えて!
寿司屋では「お勘定」の代わりに「おあいそ」と言ってしまいがちですが、じつはこれは誤り。もともと「おあいそ」とは、店側が「お愛想がなくて申し訳ございません」などと断りを言いながら、客に勘定書を示していた言葉。客からのこの言葉を言ってしまうと、「こんな店には愛想が尽きたから清算してくれ」という意味になるので、店に対して失礼になってしまいます。そのほか「あがり」も、本来は店側が使用する隠語ですので、「お茶をください」などに言いかえましょう。
以上、寿司あるある&豆知識でした。
冒頭でも述べましたが、寿司は日本が世界に誇る食文化です。これから東京オリンピックに向け、ますます日本の文化に注目が集まります。ソウルフードである寿司のマナーは、日本人としてぜひとも身に着けておきたいところですね。
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