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2019/12/9

一流シェフたちの共通点って?3人のミシュラン星付きシェフが築いたキャリアを紹介

2019年秋、木村拓哉演じるシェフが三つ星レストランを目指すドラマ『グランメゾン東京』が人気を博し、話題となっています
さらに11月26日には『ミシュランガイド東京2020』が発表され、星付きのレストランやそこで働くシェフたちがますます注目の的に。
さて、星付きのレストランで働くシェフたちは、いったいどんなキャリアを歩んできたのでしょうか。『ミシュランガイド東京2020』で星付きレストランに選ばれた中から、注目の料理人たちのキャリアや料理へのこだわりを紹介します。

画像素材:PIXTA


13年連続三つ星維持の超人気レストラン『カンテサンス』岸田周三氏

最初に紹介するのは「グランメゾン東京」の料理監修をしているフレンチレストラン『カンテサンス』の岸田周三氏。店をオープンした翌年の2008年にミシュラン三つ星を獲得し、当時現役最年少の三つ星シェフとして話題になりました。

パリの星つきレストランで修業し、実力を極める

専門料理学校在学中に、三重県島観光ホテル内にある『ラ・メール 』でアルバイトをした岸田氏。専門学校を卒業後はそのまま同店に就職し、東海地方の食材をいかしたフランス料理を学びました。

その後は、上京して東京に店を構える『カーエム』にて修業。
26歳で渡仏し、様々なパリの星付きレストランを渡り歩きました。31歳の時に帰国し、2007年に白金台にレストラン『カンテサンス』をオープンしています。

13年連続の三つ星でも、進化を続けていく料理人

『カンテサンス』が13年連続で三つ星として評価されている今も、つねに改善を続けている岸田氏。
今回の『ミシュランガイド東京 2020』の出版記念パーティでは、こんなコメントを残しています。

「13年、方針は全く変わってないですが、料理についてはどんどん進化させていっているつもりです。そういうところが、お客様に評価されていると嬉しいですね」


このように、軸となる方針を変えず、進化を続けていることが13年連続で三つ星を獲得している理由だと読み取れます。
これからも『カンテサンス』をどのように進化させていくのか、岸田氏は今後も目が離せない料理人といえます。

『noma』の意志を受け継ぐ『INUA』トーマス・フレベル氏

同じく『グランメゾン東京』にて、ライバル店の料理を監修している『INUA』のシェフ、トーマス・フレベル氏。
彼は、「世界のベスト・レストラン」で1位に輝いた実績がある世界的名店『noma』でメニュー開発部門のトップとして腕を奮ってきた経歴があります。2018年に『INUA』を飯田橋にオープンしました。
開店して1年弱しか経っていないにも関わらず、『INUA』はいきなり二つ星として評価され、大変な話題を呼んでいます。

本で読んだ”ある一節”を胸に食の世界へ

フレベル氏は元々シェフになりたいわけではなかったそうです。
しかし、あるとき読んだ本の一節に「シェフであれば世界中を旅することができる」と書いてあったことに感銘を受け、シェフを志しました。
その後、10年ほどの修業期間を経てから、『noma』に入店。その後、メニュー開発部門のトップとして活躍されました。
そして2018年、『noma』と株式会社KADOKAWAがタッグを組んで日本に『INUA』を出すことになり、そのヘッドシェフとしてフレベル氏が抜擢されました。

技術と感性でオリジナリティを極める

日本が大好きというフレベル氏は、全国の生産者に会いに行って食材を探したり、SNSを駆使して日本の職人による工芸品を探して購入したりするなど、料理や店内のインテリアに和の要素をちりばめています。
また、料理は『noma』で培ったテクニックも活かされつつ、フレベル氏の新しい感性が加わり、オリジナリティを極めています。
画像素材:PIXTA


独学で料理を学んだ後に渡仏。『Takumi』大槻卓伺氏

2017年に西麻布にオープンしたフレンチレストラン『Takumi』。このお店のオーナーシェフである大槻卓伺氏は、神戸大学の経営学部を卒業後に渡仏し、現地の星付きレストランで修行したという異色の経歴の持ち主です。
  

独学で料理を学び、実力主義のフランスで腕を試す

物心ついた時から料理人になりたいと考えていた大槻氏は、中学時代から独学で料理を学んできたそうです。
「有名レストランのシェフが調理法を紹介している本はたくさんありますから、同じ道具や食材を揃えれば独学で学ぶことも可能だと思います」と大槻氏は話しています。
大学卒業後に調理学校などで勉強し直すことは選択肢に無く、実力主義であるフランスで腕試しをしたいという思いから、卒業後に渡仏しました。
その後、様々なフランスの星付きレストランで修行を重ねて日本に帰国。2017年に自分の店舗をオープンしました。

料理を「論理的においしく」する努力

独学で料理を学び、いきなりフランスで修行を積んだ異色の経歴を持つ大槻氏。彼は料理を「論理的においしく」するために実験を繰り返していると語っていました。
これまでのセオリーにとらわれずに、食材一つひとつに真摯に向き合い、その特徴を最大限に引き出す努力を彼はしているといえます。
一つ星の評価を得たものの、次は二つ星、そして店舗展開などまだまだ上を目指している大槻氏。自分の道を自ら切り開きながら成長していく姿から、今後も目が離せません。

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一流シェフにみられる2つの共通点

日本を代表するミシュラン星付きレストランの料理人たち。星付きシェフにいたるまで、各々が独自の考えを持ってキャリアを積んできていることがわかります。
しかしながら、彼らには
1、自分の料理を常に進化させていく向上心
2、オリジナリティ溢れる料理を追及する姿勢
という2つの共通点がみられました。
今後料理人として上を目指していきたい方は、この2点を意識してみるといいかもしれませんね。

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