しょくヨミ!!　飲食店の正社員／アルバイト求人情報サイト ［更新：Fri Apr 26 23:02:00 JST 2024］

ふぐ調理師免許の受験資格や取得方法、試験の内容・難易度は、都道府県ごとに異なります。取得を目指す場合は、働く店舗が所在する都道府県の試験内容やスケジュールをよく確認してから試験に臨んでください。

ここでは一例として、東京都における取得方法や試験スケジュールなどをご紹介します。東京都では、身欠きふぐ（毒や不可食部を取り除いたもの）は「ふぐ加工製品取り扱い届出済証登録」を行うことで販売・調理が許可され、丸ふぐ（毒・内臓・ヒレ・皮など不可食部も処理していないそのままのふぐ）を調理・提供するにはふぐ調理師免許が必要です。

■受験資格

・調理師免許を保有している
・ふぐ調理師免許を受けた調理人のもとで2年以上ふぐの取り扱いに従事した方。または、同等以上の経験を有すると都知事から認められた方

上記の条件を満たしていると、学科・実技の受験資格を得られます。

■スケジュール

例年4月中旬頃になると、東京都福祉保健局のサイト「ふぐ調理師免許と試験」ページで、願書の受付について通知されます。願書が配布されるのは、5月中旬からの約1か月間です。

願書を申請できる期間は、6月の指定された3日間。ふぐ調理師免許を持つ方の下で働いた証明となるサインを提出する必要があり、願書の受け取り日に申請を済ませることはできないのでご注意ください。試験は、7月下旬～8月初旬に実施されます。

■学科・実技試験

試験は、学科と実技で2日に分けて行われます。学科の問題内容は「東京都ふぐの取扱い規制条例について」「同条例の施行規則に関すること」「 ふぐの一般知識」です。

実技では調理試験のほか、ふぐの実物を見て種類名を解答する鑑別試験もあります。調理試験の内容は「ふぐの内臓・毒性の鑑別（ふぐの可食部・不可食部を区別し、各部位の名称を解答）」と「ふぐの処理（毒を含む部位を除去したあと、ちり材料で調理・皮引を行い、最後に半身分を刺身にする）」です。

■合格から免許交付までの流れ

受験時に登録した住所に合格通知が到着したら、必要書類を用意して東京都庁で免許を申請します。交付の用意が整うと都庁からお知らせが届くため、指定の日時以降に都庁で交付を受けましょう。

■試験の対策方法

学科試験の勉強には、都道府県ごとの教材を使うのが有効です。東京都の場合は、東京都食品衛生協会から『ふぐ調理師教本』や『過去問題集』が販売されています。

実技試験の対策には、各都道府県や調理師専門学校などが実施する講習を受けるといいでしょう。ふぐ料理を提供する店舗で働いている場合は、ふぐ調理師の有資格者に指導をお願いするのもひとつの方法です。東京都の場合は、東京築地市場のふぐ除毒所でレッスンを受けることもできます。

試験に合格しただけではふぐ調理師免許は認定されないため、交付の申請もお忘れなく。実務としてふぐを調理する際には、店舗としても保健所への認証が必須なため、ご注意ください。ふぐ調理師免許は、交付を受けた都道府県でのみ有効なため、必ず自分が働く店舗が所在する都道府県で受験や交付申請を受けましょう。