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2015/4/10

寿司職人の修行期間 “飯炊き3年握り8年”は時代遅れ? ホリエモンの斬新な考えとは

ホリエモンこと堀江貴文氏がYouTubeで配信している「ホリエモンチャンネル」という番組をご存知でしょうか。これは、視聴者から寄せられたビジネスに関する質問に、堀江氏が鋭い視点をもって回答するというもの。幅広い知識と、歯に衣着せぬ発言が話題となり、今やYouTubeの人気コンテンツになっています。そんな「ホリエモンチャンネル」で、飲食業界にまつわるユニークなQ&Aが放送されたので、その内容をご紹介しましょう。

■視聴者の質問

「コロンビアで寿司屋を開きたいのですが、どう思いますか?」


■堀江氏の回答

「いいんじゃないですか。寿司アカデミーで学べば数か月でノウハウが学べますよ。開店資金も自分で貯めずに、現地の金持ちに出資してもらえばいいよ。“自分はノウハウあるから店の運営やりますよ”ってね」


寿司アカデミーって一体なに?

寿司職人といえば、“飯炊き3年握り8年”という言葉がある通り、修行は10年以上かかると言われています。そんな寿司職人を目指す視聴者に対して、堀江氏がおすすめしたのが「寿司アカデミー」。

聞きなれない言葉ですが、「寿司アカデミー」とは寿司職人の養成学校のことで、日本はもちろん、海外で活躍する「寿司シェフ」を育てることを目的にしています。例えば新宿にある「東京すしアカデミー」では、「寿司シェフコース」をメインのコースに据えており、海外で活躍できる寿司シェフを1年間で育てると謳っています。

先にも述べましたが、寿司職人の修行は10年ほど掛かるのが通例と言われています。ここで簡単に、10年間の修行内容について説明をすると…

1年目…洗い場、出前、ホール業務
2〜3年目…飯炊き、貝類や小魚を捌く、玉子を焼く、まかないを担当
4〜6年目…カウンターに入り、巻物や軍艦を担当
7〜9年目…握りを担当
10年目…一人前になる

という流れになるようです。

ミシュランで星を獲得する寿司職人の歩んだ道とは?

しかし、これはあくまでも通例とされるもの。例えばミシュランで星を獲得している『銀座 いわ』の店主・岩央泰氏は、修行を始めた『久兵衛』で、1年目から包丁を持たせてもらったそうです。もちろん最初は、“頭落とし”と言われる下準備のみでしたが、こうした例からも、店舗によって1年目から与えられる作業に差があることがわかります。

ちなみに岩氏は、この『久兵衛』で3年、そして名店と名高い『かねさか』で12年の修行を重ねました。『かねさか』でも板場に立つまでには時間を要したようで、板場の裏で黙々と江戸前の仕事を学び続けたそうです。そして晴れて板場に立つようになり、その後はめきめきと頭角を現し独立。独立1年でミシュランの星を獲得するという偉業を成し遂げました。

「ホリエモンチャンネル」で紹介された「コロンビアで寿司屋を開きたい」という質問に対しては、堀江氏の「寿司アカデミーで学び、短期間で寿司職人になればいい」という回答がまさしく正解でしょう。しかし、これが「銀座でミシュランの星を獲得できる寿司職人になりたい」という質問だとしたら、別の答えが用意されたのかもしれません。

寿司職人は多すぎるのか?

堀江氏はこの番組で、このような意見も述べています。

「昔はよく言ったじゃん? 寿司職人になるには10年以上の修行が必要だって。あれ、なんでかわかる? (寿司職人が増えすぎないように)わざと教えないようにしてるんだよ」


総務省の調べによると、全国の寿司店は35,000店ほど。マクドナルドに代表されるハンバーガー店ですら5,000店ほどですから、いかに寿司店が多いのかがわかります。この数字を見ると、堀江氏の発言通り、これ以上ライバルを増やしたくない…という考えを持つ大将がいることも想像できます。

しかし寿司は日本の伝統食であり、美食の象徴でもあります。やはり一流を目指すとなると、現在第一線で活躍する巨匠たちの辿ってきた道、つまり“飯炊き3年握り8年”を実践するのが一番確かな道です。この修行時代の試練は、寿司職人に限らず、腕一本で生きていく職業に就く人たちにとって避けては通れないものなのかもしれません。

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