日本酒ブームに影を落とす米不足！万博インバウンドを呼び込むアルコールメニューは？

万博の開催でインバウンド需要が加速しています。これを機に、訪日客に好まれるアルコールメニューを取り入れてみてはいかがでしょうか。 日本酒の提供には米不足や米価高騰などの影響が懸念されますが、日本酒のほかにも、インバウンド需要に最適なお酒は多くあります。今回はそんなお酒について解説します。

海外でも人気が高い日本酒だが…

■焼酎

日本の伝統的な蒸留酒。すっきりした味わいと高めのアルコール度数（約20〜25%）が特徴。チューハイやサワーに使われるお酒としては甲類焼酎がお馴染みですが、原料の風味を楽しめる乙類焼酎もぜひ楽しんでほしいもの。米や麦、さつまいも、蕎麦、黒糖など原料はさまざまで、味わいのバラエティも豊か。選択肢が広いぶん、お店のセンスが試されるかもしれません。焼酎はロックのほか、水や炭酸、お湯で割るなど飲み方の自由度が高く、また、和食を中心に食事に合わせやすいのも訪日客におすすめできる理由です。

■梅酒

青い梅の実をお酒と砂糖に漬けてつくる日本ならではの果実酒であるため、訪日客から人気が高いお酒の一つです。口当たりがよく、お酒が弱い人でも飲みやすいのも特徴です。焼酎と同様に、冷やしてそのまま飲むだけでなく、ロックやソーダ割り、お湯割りなどいろいろな飲み方が楽しめるため、提供しやすいでしょう。大手メーカーの定番の梅酒から、梅の品質や産地にこだわったもの、長期熟成したものなどさまざまあるので、数種類のお酒を揃えておくと、味わう楽しみが広がりそうです。

■ウイスキー

日本のウイスキーは、日本に多く自生するミズナラの樽による独特な香りと、刺激や苦味が少なく繊細でバランスの取れた味わいが特徴です。サントリーの「山崎」「白州」「響」などは特に有名で、海外でも「ジャパニーズウイスキー」として高い評価を得ています。また、ウイスキーを炭酸で割ったハイボールは、日本でもっともポピュラーな飲み方。さっぱりとしていて、こちらも比較的和食との相性がよく、訪日客におすすめできるお酒です。

■クラフトビール

世界各国で人気の高いお酒といえばビール。国内大手メーカーのビールは海外での評価も高いですが、近年、クラフトビールの人気が高まっています。クラフトビールとは小規模醸造所で、醸造家の個性やこだわりを反映した手作りのビールのこと。日本のクラフトビールは海外のものと比べて、苦味・香り・コクのバランスが良く、飲みやすいのが特徴です。また、柚子や桜、抹茶、山椒など日本らしい原料を使用し、和食との相性を考えてつくられたビールが多いのも魅力です。

■ワイン

日本のワインはやさしい味わいと、食事に合わせやすいバランスの良さが特徴。特に山梨県や長野県などの冷涼な地域で、甲州（白）やマスカット・ベーリーA（赤）といった日本固有のぶどう品種を使ってつくられたものが多く、フルーティな果実味があるのが魅力です。

訪日客は、それぞれ異なる食文化を持ちます。そのため、一人ひとりの好みや希望を聞き出し、提案していくことで、お客さまの満足度は格段に高まるはず。お客さまと一緒に好みのお酒を見つけるまでの過程を楽しんでみてください。