しょくヨミ!! 飲食店の正社員/アルバイト求人情報サイト [更新:12月15日 21:42]

  1. トップ
  2. しょくヨミ!!
  3. 料理人の心得
  4. 技術・道具
  5. 令和の米騒動勃発!まかないでお米の代わりになるオススメ食材は?
飲食店で働く人向けのWebマガジン しょくヨミ!!
初回公開日: 最終更新日:

令和の米騒動勃発!まかないでお米の代わりになるオススメ食材は?

昨年から、お米の不足・価格高騰が続いています。また、数年前から小麦をはじめ多くの原材料も値上げされており、飲食店にとっては厳しい状況と言わざるを得ません。今回はお米の代わりに使える安価な食材を紹介します。 唐突にメニューに入れるというのは難しいかもしれませんが、まずは「まかない」で節約メニューを試してみてはいかがでしょうか。
画像素材:PIXTA

米価高騰の原因は?

昨年、米価が急激に高騰し、高止まりしています。今年3月の米価は、遂に前年同時期の2倍を超えました。主な原因として、2023年の猛暑と日照不足による収穫量の減少、インバウンド需要の増加、さらにストック需要の拡大があると推測されています。備蓄米の放出がはじまったものの、スーパーなどでの取扱いはまだ一部のみで、価格高騰の緩和には至っていないのが現状。飲食店にとってお米は、メニューとしてだけでなくまかないでも必須の食材であるため、工夫して乗り切りたいところです。

まかないでお米の代わりに使うならどんな食材がある?

お米以外の主食で安価な食材といえば、すぐに思い浮かぶのはうどんやパスタ、パンなどの小麦製品。「すでに取り入れている」という店は少なくないでしょう。それ以外にはどんなものがあるでしょうか。

■お米と混ぜてカサ増しできる食材

・もち麦
もち麦は大麦の一種。炊き上がると粘りがあり、食感はもちもちとしているのが特徴です。白米よりカロリーが低く、食物繊維が豊富。腸内環境を整え善玉菌を増やす効果があるとされ、健康志向の高まりから近年人気が高まっています。一般的には白米に1〜3割程度もち麦を混ぜて炊飯します。また、リゾットにしたり、ゆでてサラダに入れたりする使い方もできます。小売価格でも1kg500〜900円程度と現在の米価より安価です。

・玄米
玄米もお米ですが、スーパーなどでは白米ほどは高騰していないようです。白米と比べ栄養豊富なこと、また、食べ応えがあり満足度が高いため、消費量は減らせる可能性があります。

・カリフラワー
少し前からブームになっているカリフラワーライス。お米と比べて糖質量は1/25程度、カロリーは1/10程度であるため、糖質オフダイエットができると注目されています。「ご飯」の味わいではありませんが、チャーハンやカレーライスとの相性が良いと感じる人は多いようです。あらかじめ刻まれた冷凍のものも販売されています。ただ、小売価格は500g500円程度なので、あまり節約にはならないかも。旬である11~3月頃に手作りしてみるのもいいかもしれません。

・こんにゃく・しらたき
ダイエットの定番食材であり、安価な食材の一つです。角こんにゃくを小さく切って使うのは手間がかかりますが、しらたきを細かく刻んでお米に混ぜて炊けば、簡単にこんにゃくライスのできあがり! しらたきはそのまま麺の代わりとして使うのもおすすめです。
画像素材:PIXTA

■お米の代わりに主食となるお手軽食材

・オートミール
オートミールは、オーツ麦を食べやすく加工した食品で、朝食用のシリアルとしても多く利用されています。熱湯や温めた牛乳を注ぎ、数分置いてふやかせば食べられるので手軽です。卵やベーコンなどと合わせたり、フルーツやナッツ、ヨーグルトやはちみつをかけたりと、食事系、デザート系どちらでも食べられます。小売価格では1kg900円程度が一般的なようです。

・ライスペーパー
アジアン料理でお馴染みのライスペーパー。水にさっとくぐらせて柔らかくし、海老やお肉、野菜などを巻いて食べるなど、加熱しなくても使えるのが魅力です。細長く刻んで、麺として使うこともできます。小売価格は100g(20枚前後)で150円〜300円程度です。

・芋類(さつまいもやじゃがいもなど)
じゃがいもやさつまいもなどお馴染みの食材も食物繊維が豊富で満足度が高く、主食としても優秀です。多くの飲食店が日常的に使用する食材なので、まかないにも取り入れやすいでしょう。グラタンやピザなら一度に大量に作りやすいのもポイントです。

安価なだけでなくヘルシーな食材が多い

節約食材を紹介しましたが、健康やダイエットにも良いと言われている食材が多いので、意外とスタッフに好評かもしれません。評判がよいまかないが出てきたら、新たなレシピのヒントにしたり、メニューとして取り入れてみたりするのもよいですね。

米価高騰対策の代替食材 よくある質問

Q.

米の価格が高騰している今、まかないのコストを抑えるにはどうすれば良いですか?

A.

お米の使用量を減らす工夫が有効です。例えば、白米に安価な「もち麦」や細かく刻んだ「しらたき」を混ぜてカサ増しする方法や、「オートミール」や「芋類」などを主食として活用する方法があります。

Q.

お米に混ぜて量を増やす「カサ増し」におすすめの食材は何ですか?

A.

もちもち食感で食物繊維が豊富な「もち麦」が人気です。価格も現在のお米より安価な傾向にあります。また、カロリーを大幅に抑えられる「こんにゃく・しらたき」を細かく刻んで混ぜ込むのも定番の節約術です。

Q.

お米以外の炭水化物で、安価で使いやすい主食はありますか?

A.

「オートミール」や「ライスペーパー」がおすすめです。オートミールは調理が手軽で食事系・デザート系どちらにもアレンジ可能。ライスペーパーは加熱不要で使える上、細く切って麺の代わりにするなど、使い方の幅が広いです。

Q.

話題の「カリフラワーライス」は、コスト削減になりますか?

A.

冷凍のものを購入すると、あまり節約にはならない可能性があります。コストを抑えるなら、カリフラワーの旬である11月~3月頃に、生のカリフラワーを仕入れて自作するのが良いでしょう。糖質が低いので、健康志向のスタッフには喜ばれるかもしれません。

Q.

節約食材をまかないに使うメリットは、コスト削減以外にもありますか?

A.

はい、あります。今回紹介したもち麦、オートミール、芋類などは食物繊維が豊富でヘルシーな食材が多いため、スタッフの健康管理にも繋がります。また、まかないで試したメニューの評判が良ければ、お店の新しいレシピや看板メニューになる可能性も秘めています。

  • この記事の著者
    著者画像

    若松真美

    ライター

    神奈川県在住ライター。女性向けライフスタイル、インバウンド、国内旅行、食などの分野で執筆や編集を経験。週末は東京下町や鎌倉などで飲み歩く。特に和食とエスニックが好き。