2022/2/17
コロナ禍に強い「非接触型」の飲食店。感染症対策の他にも多彩なメリットが!
目次
営業スタイルがコロナ禍によって大幅に変化した飲食業界では、サービスを「非接触型」に転換する店舗が増えています。非接触型の設備やサービスは、実際の店舗ではどのように活用されているのでしょうか。
その他、スシローでは機械での席案内、皿の枚数をAIで数える会計システムも活用。コロナ禍でも順調に売上を確保しています。
食事後は、AIと小型カメラを活用した最先端の設備でお皿の枚数を自動チェック。伝票のバーコードをスキャンし、セルフで会計します。
スタッフの作業は、料理をServiの棚に乗せたあと、テーブル番号や配膳開始のボタンを押すだけ。待機スペースから各テーブルまでのルートは、Serviにあらかじめプログラムできます。Serviが人とぶつかりそうになると、センサーが反応して自動停止するため安心です。
画像素材:PIXTA
非接触型の店舗にはどんな形態がある?
非接触型の飲食店とは、モバイルオーダーや配膳ロボット、商品受け取りロッカー、セルフレジなどを導入して、スタッフがお客様と対面するサービスを少なくした店舗のこと。
配膳だけロボットを使うなどオペレーションの一部を非接触にしている店舗もあれば、モバイルオーダーや受け取りロッカーを活用しすべてを非対面にする店舗もあり、営業形態はさまざまです。
配膳だけロボットを使うなどオペレーションの一部を非接触にしている店舗もあれば、モバイルオーダーや受け取りロッカーを活用しすべてを非対面にする店舗もあり、営業形態はさまざまです。
完全非接触型のテイクアウト
■スシロー
レジを待たずに注文した商品を持ち帰れる「自動土産ロッカー」を導入しています。お客様は電話やFAX、ホームページから事前に商品を注文し、入店したらセルフレジで会計。支払い後に発行されるQRコードをロッカーの読み取り端末にかざすことで、商品を取り出せる仕組みです。ネットからの注文ではクレジット決済となり、お客様のメールアドレスにQRコードが送信されます。その他、スシローでは機械での席案内、皿の枚数をAIで数える会計システムも活用。コロナ禍でも順調に売上を確保しています。
■Blue Star Burger
オーダーから決済、商品の受け取りまで、お客様とスタッフが一度も対面しない完全非接触のテイクアウト専門店です。お客様はオリジナルのアプリで注文と決済をし、ハンバーガーができる時間を確認。予定の時間になったら、店内のピックアップ専用棚から商品を受け取ります。同店のシステムには、稼働スタッフ数に応じた対応能力を予測して商品完成時間を自動調整する機能があるため、お客様を待たせません。非接触型オペレーションシステム
■くら寿司
入店から会計まで店員を介さずに過ごせる「スマートくらプロジェクト」を実施。お客様はスマホで入店の時間予約・オーダーを行い、自動案内機で席の場所を確認し着席します。食事後は、AIと小型カメラを活用した最先端の設備でお皿の枚数を自動チェック。伝票のバーコードをスキャンし、セルフで会計します。
配膳や接客にロボットを活用
■焼肉きんぐ
自走型の配膳ロボット「Servi」が配膳を担います。ただ運ぶだけでなく「お待たせしました」などの音声案内も可能。お客様が料理をServiから降ろすと、重量センサーが感知し自動で待機スペースへと戻ります。スタッフの作業は、料理をServiの棚に乗せたあと、テーブル番号や配膳開始のボタンを押すだけ。待機スペースから各テーブルまでのルートは、Serviにあらかじめプログラムできます。Serviが人とぶつかりそうになると、センサーが反応して自動停止するため安心です。
■Pepper PARLOR
除菌清掃ロボット「Whiz i」が 自動運転で店内を毎日掃除し、配膳や下げ膳をServiがサポートしています。来店したお客様のお出迎えやオーダー取りなどの接客は、顔や感情の認識機能を搭載したロボット「Pepper」が担当。Pepperは発熱の検知も可能なほか、お客様と相席をして遊んだり、ダンスを披露したり、楽しく記念撮影できるよう盛り上げたりと幅広いシーンで活躍しています。
画像素材:PIXTA
感染症対策以外にも!非接触型飲食店のメリット5つ
非接触型の店舗には、感染症対策以外にも多彩な利点があります。具体的にどのようなメリットがあるのか、5つご紹介しましょう。
飲食店の非接触化によって、感染症対策ができるのはもちろん、コロナ禍が収束したあとも多彩なメリットを得られます。初期費用はかかりますが、長い目で見て利点が多いため、この機会にぜひ導入を検討してはいかがでしょうか。
■人件費を減らせる
席案内、オーダー対応、配膳、下げ膳、会計などを担うロボットやデジタル機器には購入する初期費用が必要です。ただし、一度導入してしまえば人件費を削減できます。■即戦力かつ辞めない働き手を確保できる
人材の離職率が高い飲食業界ですが、ロボットやデジタル機器を活用すれば即戦力の働き手を長期間確保できます。スタッフの入れ替わりが減り、人材の教育や管理に費やす時間・労力も削減できるでしょう。■回転率を高めて売上アップ
食器の片づけなど、スタッフだけでは対応が遅くなる作業をロボットにサポートしてもらうことで、回転率を高めることができます。■サービスのバラつきや人的ミスを削減
注文・配膳・会計などにロボットやデジタル機器を活用すれば、他のテーブルの料理が届くなどの人的ミスを抑えられます。また、お客様に「スタッフによって対応やサービスが違った」という印象を与えることもありません。■お客様に新たな体験を楽しんでもらえる
ロボットによる配膳や接客、ロッカーでの料理の受け取り、セルフレジなど、新たな設備やサービスを通じてお客様が今までにない体験を楽しめます。ロボットとの触れ合いを目当てにするお客様がいる飲食店もあります。飲食店の非接触化によって、感染症対策ができるのはもちろん、コロナ禍が収束したあとも多彩なメリットを得られます。初期費用はかかりますが、長い目で見て利点が多いため、この機会にぜひ導入を検討してはいかがでしょうか。
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この記事の著者
小川郁恵
ライター
スポーツ用品業界紙の記者を経て、フリーのライターに。飲食業界に特化した求人誌や、飲食店の紹介、結婚式場の情報サイト、飲食店のコンサルティング関連などさまざまなジャンルで、飲食業界の取材や記事執筆に携わってきた。ほかにも、観光スポットや温泉宿、求人広告、モデルルームをはじめ、幅広い分野の取材・執筆を担当。群馬県出身・在住。