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2015-04-07 12:40:04.0

「ワイン×おでん」が今年のトレンド!? ワインにまつわる2015年最新ニュース

先日、アメリカ・サウスカロライナ州で開催されたワインの試飲会が話題となりました。試飲されたワインは、150年前にバミューダ島沖で沈没した船から引き上げられたもの。150年もの間、海底で寝かされていたわけですから、さぞかし熟成しているかと思いきや……。

実際の味はというと、専門家の期待とは裏腹にガソリンと塩水、酢を混ぜたような味に、かんきつ類とアルコールの痕跡がわずかにあるのみ。約50人が見守った試飲会は、残念な結果に終わってしまったようです。

150年前も海底に眠っていたワインを飲もうとするチャレンジ精神もすごいですが、それだけワインには人々を魅了する魔力があるということ。これが他の食品・飲料であれば、きっと口にすることはなかったでしょう。

さて今回は、そんな人々を惹きつけてやまないワインについて、その最新情報をいくつかピックアップしてご紹介していきます。

今年はワインペアリングが流行の兆し!

ワインペアリングとは、コースで供される料理ごとに、ソムリエが最高にマッチするワインを提供してくれるシステム。例えば、表参道の人気店『CORK』では、サルディーニャ産フレーグラ(クスクスに似たパスタ)に、サルディーニャ島の白ワインを、そしてシャラン鴨の包み揚げには、スペイン産2006年の赤ワイン…といった風に、ワインを細かにセレクトして2〜3口ぐらいの量をグラスに注ぎます。

実際に『CORK』へ訪れたお客の声を、食べログで集めてみると…

「斬新なシステムに気持ちも盛り上がり、わくわくしてしまいました。(中略)始め白ワインだけの時は、普通においしいね、という感じでしたが、お料理が来た瞬間から、ググッと味が花開く感じで、びっくり。隣のカップルも同じような話で盛り上がっていました。そのあとの、ファオグラ料理、マリアージュ最高でした」

「お料理が出てくる直前にまずワインを注いでいただけるのですがワインだけだとちょっとクセがあるかなと感じるものもお料理と合わせるとクセが消えて旨味だけが残ります。そのような流れでデザートまで続き本当に、食事の間ずっと目眩く体験をすることができました」


と、反応は上々。こうしたワインペアリングは、白金台の『ジョンティアッシュ』、銀座『LaLuciole』、西麻布『jojo』など、様々な店舗で楽しめるようになってきたので、今年、さらに盛り上がりを見せることは間違いなさそうです。

「ワイン×和食」がさらに進化。いま熱いのは「ワイン×おでん」!

続いては、ワインと合わせるメニューについて。ここ数年、ワインと和食の組み合わせが一般に浸透しつつありますが、和食はしっかりとした味付けの西洋料理とは違い、出汁や素材の味を活かした薄味料理が多いため、うかつにワインと合わせると失敗するケースもあります。ワインの味が強すぎて、料理の印象が残らない…といったことが起こるのです。そうした失敗を避けるためにも、しっかりとマリアージュを提案してもらえるような、経験豊かな店舗へ足を運ぶのが成功の秘訣と言えるでしょう。

そんな「ワイン×和食」の組み合わせですが、最近はさらに進化して、ついに日本人のソウルフードである「おでん」をワインに合わせる店舗まで登場しました。西麻布の『びのむ』です。

主役となるおでんの出汁には、和風出汁ではなく、鴨のコンソメスープを使用。これはシェフの野尻晴雄氏が和食とフレンチ、両方のジャンルで修行を積んできたからこそ生まれた発想。さらに卵にはトリュフがあしらわれ、大根には牛ほほ肉のワイン煮が添えらるといった、斬新なアイデアも光ります。この進化系おでんとワインとの組み合わせが、いま東京の美食家たちから大変な注目を集めており、『びのむ』は連日予約で埋まっているのだとか。

実際に味わっている人の感想を、食べログで集めてみると…

「おでんにワイン・・・っと、言葉だけでは不思議な感じもいたしますが、ワインに合うようにおでんを演出してくださっていました。やっぱり、モノは試しだなぁ〜。コース全体の味付けのバランスも、とても素敵でした」

「今夜もパクパクぺちゃくちゃ、盛り上がり楽しかったぁ〜。おでんにワイン?って思ったけど、意外に合うし、接客良好♪ご馳走様でした!」


なるほど、大好評のようです。ポイントはワインに寄り添うように、おでんをアレンジしているところ。この和と洋の融合は、おでん好きなら一度は味わってみたいところですね。

自分好みの一本を追及できるアプリが人気!

Photo by Brady「Notes」

さて、最後はワイン通の間でトレンドになっているワインレコーディングについてご紹介します。ワインレコーディングとは、自分が飲んだワインの銘柄や産地を記録することで知識を蓄積し、そこから自分好みの一本を追求するために始まった文化。最近ではイタリアの手帳ブランド・モレスキンから、ワインレコーディング専用の手帳が販売されているほか、スマートフォンのアプリでも同様の機能を持ったものがリリースされています。

そこで最後に、ワイン道を極めたいという方に向け、ワインレコーディング用のアプリを2つご紹介したいと思います。

1、Vinica(https://vinica.me/)

ワインのエチケット(ラベル)をスマートフォンで撮影して、アプリにアップロードするだけで、産地や生産者などの情報を自動で登録してくれるアプリ。情報はほかのユーザーと共有することが可能で、現在3万人のユーザーと、5万本のワインが登録されているのだとか。ユーザー同士の交流も行えるなど、SNS的な機能もあるのも面白い。

2、ワインダイアリー(https://itunes.apple.com/jp/app/waindaiari/id377845014?mt=8)

自分が飲んだワインの情報を記録として残せるほか、ほかのユーザーの口コミを閲覧することで、ワインの評価を知ることができるアプリ。情報として登録できるのは、銘柄や値段、生産年数や産地、味の評価など多岐に渡ります。使いやすさが大きな特徴のようで、ワインレコーディング初心者でも気軽に使えるのがポイント。

ワインは自分だけの特別な一本を探すための道中が楽しいもの。先に紹介したワインペアリングを利用すれば、一度に味わえるワインも増えるので、こうしたアプリも利用しつつ、今年は自分だけの一本を探してみるのも面白いかも!