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2016-12-16 10:27:58.0

バルブームのきっかけとなったスペイン料理。意外と知られていないその魅力とは?

フランス料理やイタリア料理に比べて馴染みの浅い印象があった「スペイン料理」が、ここ数年の「バルブーム」のおかげですっかりとグルメシーンへと定着しました。そこでここでは、スペイン料理の特徴を改めてご紹介するとともに、スペインのバル文化についてご紹介していきます。

スペイン料理の特徴

  

まずスペイン料理全体に共通する大きな特徴としては、「素材本来の味を生かした料理が多い」ということが挙げられます。味付けをソースやスパイスに頼っておらず、イベリア半島から採れる山の幸と地中海で採れる海の幸を使った、新鮮な食材が採れる国だからこそ作れる料理がたくさん存在しています。

また同じスペイン料理でも、地方によってさまざまな種類の料理が存在しています。たとえば日本でもすっかりおなじみになったパエリアは、スペイン国内では東部の地中海地方でよく食べられる料理であり、本場はバレンシアであるといわれています。そのほかマリスカーダ(※1)などの魚介料理なら北部のガリシア地方、コシード(※2)などの煮込み料理なら中央部のカスティーリャ地方、ガスパチョ(※3)などの野菜料理なら南部のアンダルシア地方と、地域ごとに日本でいうところの郷土料理が存在しており、日本に上陸しているのはまだほんの一部といえるのです。

(※1)マリスカーダ:シーフードを鉄板に乗せてグリルしたもの
(※2)コシード:鶏肉や豚肉を野菜とともに煮込んだ冬の代表料理
(※3)ガスパチョ:野菜の冷製スープ。特に夏に好まれる

日本にも浸透しつつある「バル文化」とは?

日本でも最近、店舗名に「バル」という単語を付ける飲食店が増えてきました。バルとはスペインを中心とした南ヨーロッパに多数存在する軽食喫茶店・酒場のことであり、スペイン人にとっては朝や仕事帰りに毎日のように訪れる「第2の我が家」とも呼べる存在となっています。

日本で「スペインバル」を名乗るお店が増えてきたのは2005年ごろからであり、本場スペインのバルでも欠かせないタパス(※4)やピンチョス(※5)といったおつまみ的な料理を、アルコールとともに提供しています。ただし日本では「バル」という名前を「なんとなく」で付けている店舗も多いため、本場スペインのそれとは少し違うものであると思っておいたほうがいいでしょう。

(※4)タパス:スペイン料理における小皿料理の総称
(※5)ピンチョス:パンの上に魚などの食べ物が少量乗せられた軽食

東京の有名なスペイン料理店

最後に東京で特に有名なスペイン料理店を3店ご紹介します。

■『スリオラ』
ミシュランガイドで二ツ星を獲得した、東京でトップクラスの人気を誇るスペイン料理店。スペインを中心に海外で9年間修行をした本多誠一シェフによる、最高級のコース料理を堪能できます。

■『レストラン サンパウ』
カタルーニャの名店『SANT PAU』の味を日本にも伝えるべく、「コレド日本橋」内にオープンしたスペイン料理店。スタッフは本場スペインから招聘された一流揃い。こちらもミシュランの星を2008年から連続で獲得しています。

■『小笠原伯爵邸』
昭和2年に建てられたスパニッシュ様式の洋館「小笠原伯爵邸」を2002年にスペイン料理店として甦らせた、内装の美しさも楽しめるお店。バルセロナ仕込みの技を持つゴンサロ・アルバレス氏が日本の旬食材で作る料理は、五感すべてで楽しめると評判を呼んでいます。

いかがでしたでしょうか。スペイン料理は一言では語り尽くせないほど奥が深く、まだ日本人が知らないたくさんの魅力がある料理です。興味が湧いた方は、ぜひ一度スペイン料理の専門店に足を運び、その魅力を堪能してみてはいかがでしょうか?

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