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2015/4/9

ロティスールって何をする人? フランス料理の専門職を紹介

シェフ、ソムリエ、パティシエ……。レストランで働く従業員には様々な呼称がつけられています。例えば「ソムリエ」などの言葉は世間的にも認知されており、その仕事内容も想像がつきますが、なかには「ロティスール」などの聞きなれない言葉も。そこでここでは、レストランで働く従業員の呼称について、今回は特にフレンチレストランにスポットを当ててご紹介していきます。

担当する食材や技法によって呼称が変わる

まずは料理人について。料理人のトップに立つのは、言わずと知れた「シェフ」。その後に「スー・シェフ」が続き、店舗によっては、肉料理担当、魚料理担当…といった具合に、それぞれの呼称がつけられていきます。それでは早速、細かくご紹介していきましょう。

1、シェフ

正しい名称は「シェフ・ド・キュイジーヌ」。厨房の責任者であり、料理を作るのはもちろん、メニューの考案や、従業員の監督・指導も行っていきます。料理人を目指す人の目標であり、シェフ就任後には、店の特徴を鑑みながら、自分の個性を表現していく必要があります。日本のフランス料理界においては、『オテル・ドゥ・ミクニ』の三國清三氏、『シェ・イノ』の井上 旭氏などが大御所シェフとして有名ですね。

2、スー・シェフ

副料理長のことを指します。シェフをサポートしながら、厨房スタッフへの指示や、厨房の衛生管理なども行います。シェフが休暇の際は、代理を務める重要なポジションと言えるでしょう。ちなみに、三ツ星レストランとして有名な『カンテサンス』の岸田周三氏は、かつてはフランスの三ツ星レストラン『アトランス』でスー・シェフを務めていました。

3、ロティスール

ロースト、フライ、グリエ専門の料理人を指します。厨房が大所帯のレストランは、さらにグリャーダン(焼き物担当)やフリチュリエ(揚げ物担当)と細分化され、ロティスールはその統括を務めます。

4、ポワソニエ

魚介料理を担当する料理人。魚の切り分けから、ソテーなどの調理も行う。日本のシェフとしては、恵比寿『émuN』の笹嶋伸幸氏が、パリの三ツ星店『タイユヴァン』でポワソニエを務めていました。

5、パティシエ

デザート部門で活躍する料理人。食後のデザートをはじめ、パンや焼き菓子なども担当。大所帯の厨房では、アイスクリームやプリンを担当する「グラシエ」、パンやケーキを担当する「ブーランジェ」などに細分化され、パティシエはその統括を務めます。

店の顔として活躍するソムリエやギャルソン

続いて、ソムリエやギャルソンといったホール内で働く従業員についてご紹介。直接ゲストと触れ合う彼らは、共通して接客マナーが求められますが、例えばソムリエならワインの専門知識が必要であったりと、それぞれの立ち位置に即した技術・知識が必要となってきます。

それでは細かくご紹介していきましょう。

1、ソムリエ

ゲストの好みやその日に供される料理を考慮して、最適なワインをゲストに提案する仕事。ワインや料理の専門知識はもちろんのこと、高い接客技術も求められていて、ゲストの表情や会話をさりげなく感じ取りながら、最適なタイミングでワインを提供する…といった技も必要です。日本では、日本ソムリエ協会や、全日本ソムリエ連盟などの団体があり、そこでソムリエの資格を認定しています。資格にはマスターソムリエ、シニアソムリエといった階級があり、例えばシニアソムリエだと、10年以上の実務経験、そして厳しい試験に合格する必要があります。

2、ギャルソン

男性ウェイターのことを指します。ウェイターの仕事は多岐に渡り、料理を運ぶだけでなく、料理やワインの説明、さらにゲストを記憶して好みを把握するなどの対応力も求められます。ゲストに直接触れる、いわば店の顔となる仕事なので、身だしなみや言葉遣いに気を配る必要があります。

3、メートル

ホール責任者。ギャルソンを取りまとめるマネジメント能力、そして料理やワインについての知識、さらにはデザートの仕上げを華やかに演出する技術などが求められます。

さて、今回はフレンチレストランにスポットを当てて従業員の呼称についてご紹介しました。特に料理人は呼称が細分化されているので、もしフレンチの料理人を志す場合は、呼称についてしっかりと学び、どの道を目指すのか見極めておきたいところですね。

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