しょくヨミ!! 飲食店の正社員/アルバイト求人情報サイト [更新:11月27日 23:38]

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飲食店で働く人向けのWebマガジン しょくヨミ!!

2017/5/10

年収103万円の壁とは? 飲食店でアルバイト・パートをするなら知っておきたい配偶者控除のキホン

Photo by iStock.com/tsvibrav
飲食店でアルバイト・パートとして働く。その動機はお金を稼ぎたいからという方がほとんどでしょう。しかし、ここで注意してください! 主婦や学生がただ稼ぎたいからとシフトにたくさん入っていたら、いつの間にか年収が一定額を上回り、その結果、配偶者や親の年収が下がってしまうかも…。

今回は、アルバイトやパートをする時に知っておきたい税制のひとつ、配偶者控除や扶養控除に関する基礎知識を紹介します。配偶者控除や扶養控除について、言葉は聞くけどよくわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。法律改正も控えていますので、この機会にぜひ確認してください。

配偶者控除と扶養控除の違い

配偶者控除とは、配偶者の年収が一定額以下なら受けられる所得控除のことです。具体的な例としては、夫が会社員で妻がパートで収入を得ている場合、妻の収入が1年間で103万円以下であれば、配偶者控除が適用されて妻は所得税の支払いが免除、夫は所得税や住民税の支払額が一定額控除されます。

これに対して扶養控除は、子供(16歳以上)や高齢の父母(70歳以上)など養われている人の年収が一定額以下なら受けられる所得控除のことです。教育費がかかる学生の子供や高齢の父母を養う場合の所得控除となっています。
今回はこの2つ税制から、配偶者控除について以下で詳しく説明していきます。

年収103万円と130万円の壁

Photo by iStock.com/monkeybusinessimages

“年収103万円の壁”という言葉を聞いたことはありませんか。先に述べた通り、配偶者の年収が103万円以下の場合は配偶者控除が適用となりますが、103万円を超えてしまうと配偶者控除が受けられなくなります。夫が会社員で妻がパートで収入を得ている場合、妻は年収が103万円を超えると所得税の支払い義務が発生し、夫の控除額は減額となってしまいます。

もっとも、控除額がいきなりゼロになるわけでなく、段階的に減っていきます。具体的には、配偶者の収入が110万円未満で控除額36万円、120万円未満で控除額26万円のように階段的に減っていき、141万円未満で3万円の控除額が発生します。これを配偶者特別控除と言います。そして配偶者の年収が141万円になると、配偶者特別控除もなくなります。

また、“年収103万円の壁”とよく似た言葉で“年収130万円の壁”という言葉もよく聞かれます。これは妻の年収が130万円未満であれば、配偶者は健康保険や年金の支払いを免除されるというもの。上記の例でいうと、妻は年収が130万円を超えると、健康保険や年金を支払う義務が発生する(夫の扶養から外れる)ことになります。

■具体例
配偶者控除について、実際の年収に照らし合わせて見てみましょう。なお、税金や保険料は地域や年度によっても変わってくるため、あくまで目安としてとらえてください。
今回は夫の年収が500万円で子供がいないケースとして、妻の年収が変わると世帯年収がどう変わるかを大まかな数字で表しています。

妻の年収 夫の手取り 妻の手取り 配偶者控除・配偶者特別控除の控除額 世帯年収
103万円 415万円 102万円(100万円以上で住民税が発生する) 38万円 517万円
129万円 412万円(配偶者特別控除に変わり、控除額が減る) 124万円 16万円 536万円
130万円 411万円 109万円(健康保険、厚生年金の支払いが発生する) 11万円 520万円
141万円 409万円(配偶者特別控除がなくなる) 117万円 0円 526万円
160万円 409万円 130万円 0円 539万円

“年収103万円の壁”と言われるとおり、妻の年収が103万円以上になると配偶者控除の額は減っていきますが、妻の収入が129万円までは世帯年収は増えていきます。妻の年収が130万円を超えると、妻に健康保険や厚生年金の支払いが発生するため、世帯年収が一気に減ります。この表では、妻の年収が160万円のあたりで、妻の年収129万円の場合の世帯年収を超えるようになっています。妻の年収が140万円程度であれば、調整して130万円未満にするか、160万円以上稼いだほうが得と言えるでしょう。

法改正でどう変わる?

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配偶者控除は2018年に法改正が予定されており、配偶者控除が適用される配偶者の年収が従来の103万円から150万円にまで増額します。ただし、夫の年収が900万円以上と高年収の場合は、控除額が減額されます。配偶者特別控除も150万円を超えて201万円までであれば、段階的に控除額が適用されます。

また、一部の方には2016年10月より“年収106万円の壁”も登場。①週20時間働く②勤務期間が1年以上の見込み③従業員501人以上の企業に勤める④月収8万8千円以上、の場合、年収106万円で健康保険や年金を支払う義務が発生する(夫の扶養から外れる)ことになります。いわゆる大企業でパートをする場合は事前に確認しておきましょう。

今回は、配偶者控除の基本知識について説明しました。飲食店でアルバイト・パートを検討している方は、年収の壁に注意して、世帯年収の最大化を図れるといいですね。

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