しょくヨミ!! 飲食店の正社員/アルバイト求人情報サイト [更新:12月15日 21:42]

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飲食店に応募する履歴書の書き方は?未経験でも採用される自己PRを解説

目次

飲食店で働いてみたいと思っても、いざ応募しようとすると迷うのが、「履歴書の書き方」です。特に飲食業界未経験の方は「自分の強みや活かせる経験がない」「何をアピールしたらいいかわからない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。

採用されるためには、まず書類選考を通過することが第一歩です。この記事では、飲食店の採用担当者の視点を踏まえ、会ってみたいと思わせる履歴書の書き方を、例文を交えながら徹底的に解説します。

この記事は、こんな人におすすめです。
・飲食店で働いてみたい未経験者の人
・久々に履歴書を書くため、書き方をおさらいしたい人
・飲食業界へのキャリアチェンジを考えている人
・自分の経験や知識を飲食業界でどう活かせばいいかわからない人
・自己PRや志望動機の実例を知りたい人
画像素材:PIXTA

飲食店に応募する際の、履歴書の書き方のポイント

飲食店の採用担当者は、毎日多くの履歴書に目を通します。その中で「この人に会ってみたい」と思わせるには、下記のようなポイントを押さえて履歴書を作成することが重要です。

(1)清潔感と丁寧さを伝える

誤字脱字がなく、読みやすい字で丁寧に書かれているか。写真はまっすぐ貼られているかなど、基本的な部分が「仕事の丁寧さ」につながると判断されます。

(2)働く意欲・熱意を伝える

なぜこの店で働きたいのかが、自分の言葉で具体的に書かれているか。未経験者の場合は特に、熱意が大きなアピールポイントになります。

(3)相手の求める人物像とマッチしていることを伝える

応募先の店がどんな人材を求めているかを理解し、自分の強みや経験がどう貢献できるかを伝えられているか。例えば、忙しいランチタイムがメインの店舗なら「体力があること」や、高級ディナーの店であれば「フォーマルな場での接客経験」などがアピールになります。

これらのポイントを意識して作成することで、採用担当者の目に留まる履歴書になり、書類選考の通過率が格段にアップします。

履歴書を書く上での事前準備・必要な道具は?

履歴書を書き始める前に、必要なものを揃えます。

履歴書 タイプと選び方

かつてはJIS規格が広く使われていましたが、2020年にその様式例が廃止され、2021年からは厚生労働省が新たな様式を推奨しています。
しかし現在でもJIS規格は利用されていますし、履歴書は応募者の状況やアピールしたい内容に応じて、多様なフォーマットから戦略的に選ぶ時代になっています。

厚生労働省推奨様式(現在の基本形)
公正な採用選考の観点から厚生労働省が作成した、現在の標準的な様式です。性別欄が任意記載となり、通勤時間や扶養家族といった職務能力と直接関係のない項目が削除されているのが大きな特徴です。
学歴・職歴、自己PRなどの欄がバランス良く配置されており、新卒・転職を問わず使えるため、どの履歴書にすべきか迷った場合は、この様式を選べば間違いありません。
(参照元:厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」https://jsite.mhlw.go.jp/aomori-roudoukyoku/content/contents/R3_kyusyoku_rirekisyo.pdf)

一般用(アピール内容で選ぶ特化型様式)
自身の強みを最大限に伝えるため、特定の項目を強調した様式も数多く存在しています。自分の状況に合った書きやすいものを選びます。
新卒・若手は自己PRや志望動機の欄が大きめなものを選び、ポテンシャルや熱意を具体的に伝えましょう。
転職者は職歴を書き込むスペースが広いものを選び、これまでの具体的な業務内容や実績を詳細に記述すると即戦力であることをアピールできます。
アルバイト・パートの場合は、勤務可能な曜日や時間帯など、シフトに関する希望を記入する欄が設けられているものを選びましょう。正社員の応募には向いていません。

旧JIS規格様式
2020年に様式例としては廃止されましたが、今でも文房具店やウェブサイトでテンプレートを入手でき、使用しても問題はありません。
長年使われてきたため馴染みのあるフォーマットですが、最新の厚生労働省様式と比べると、性別欄が男女選択式であるなど、現在の考え方と異なる部分も含まれています。企業から特に指定がない限りは、厚生労働省推奨様式を選ぶ方が無難でしょう。
履歴書にはいくつかの種類があります。応募する雇用形態(アルバイト・パートか正社員か)や、アピールしたい内容に合わせて選びましょう。

黒のボールペン・万年筆

履歴書は、公的な書類です。黒のボールペンまたはブルーブラックインクの万年筆で書くのが基本とされています。インクが消せるボールペンや、鉛筆、シャープペンシルの使用は絶対に避けましょう。書き間違えた場合は、修正テープや修正液は使わず、新しい履歴書に書き直すようにしましょう。

証明写真

飲食店の応募で特に重要な証明写真は、清潔感を第一に準備しましょう。撮影はスピード写真機やスマホアプリでもできますが、より高品質で印象の良い写真を用意できる写真館やスタジオがおすすめです。
サイズは一般的な「縦4cm×横3cm」を選び、写真はカラーが基本です。実物との印象が大きく変わるような過度な加工は、面接時にマイナスの印象を与える可能性があるため避けましょう。

貼り付ける際は、写真の裏に氏名を書いてからのりや両面テープで丁寧に貼り付けます。シールタイプの場合でも、のりで補強すると安心です。

ハンコ・印鑑(押印)は不要

以前は履歴書に押印欄があり、ハンコを押すのが一般的でしたが、現在は押印不要の履歴書が主流です。押印欄がない履歴書の場合は、ハンコを押す必要はありません。もし押印欄がある履歴書を使用する場合は、シャチハタではなく朱肉を使う印鑑で、かすれや傾きがないようにまっすぐ押しましょう。

履歴書は「手書き」でなくても大丈夫?

昔から「履歴書は熱意が伝わるため手書きが必須」と言われることも多いですが、近年ではパソコンで作成した履歴書も一般的になっています。パソコンで作成した履歴書は読みやすく、修正が簡単なので複数の企業に応募する場合も効率的に作成できます。

丁寧な文字で書いてある履歴書は、人柄や真面目さ、熱意が伝わりやすいと考える採用担当者もいますが、結論として、どちらでも応募には支障ありません。ただし、企業から「手書きで」と指定がある場合は、それに従いましょう。指定がない場合は、自分が書きやすい方を選んで問題ありませんが、パソコンで作成する場合も、誤字脱字には細心の注意を払いましょう。

生成AIで作った文章はバレる?

近年、文章を作成できる生成AIが登場し、自己PRや志望動機の作成に利用するケースも増えています。しかし、使い方には注意が必要です。AIが生成した文章は、誰にでも当てはまるような一般的な内容になりがちで、あなたの個性が伝わる具体的なエピソードがなければ、採用担当者に熱意が伝わりにくい可能性があります。
また、内容に誤りが含まれている場合もあるため、必ず自分の言葉で修正し、内容に責任を持つことが重要です。
一方で、自分の経歴や特技を伝えて文章のたたき台を作成してもらったり、誤字脱字がないかチェックをしてもらったりと、上手に活用すれば作成の助けになるでしょう。

Web応募フォームに入力する場合の注意点

最近では、企業の採用サイトや求人サイトの応募フォームに直接情報を入力して応募する形式も増えています。基本的な内容は紙の履歴書と同じですが、自己PRや志望動機欄には文字数制限が設けられていることが多いので、要点を簡潔にまとめることを意識しましょう。
長文は事前にテキストエディタなどで下書きし、誤字脱字・内容をチェックしてから貼り付けると安心です。また、職務経歴書などをファイルで添付する際は、企業が指定したファイル形式(PDFが一般的)を守り、ファイル名も「氏名_職務経歴書」のように分かりやすく設定しましょう。

採用側が履歴書で見ているポイント

採用担当者は、履歴書のどこを見て、応募者を評価しているのでしょうか。

まず見られるのは「証明写真」と「きちんと書けているか」

履歴書で最初に目に入るのは「証明写真」です。飲食業は「清潔感」が非常に重要な仕事。髪型や服装がだらしなくないか、明るい表情をしているかがチェックされます。スピード写真ではなく、写真スタジオ等で撮ったものを使うと、より良い印象を与えられます。
字が上手でなくとも、丁寧に書くことが大切です。誤字脱字がなく、丁寧に書かれているかも第一印象を左右します。空欄が多かったり、雑な文字で書かれていたりすると「仕事も雑なのではないか」という印象を与えかねません。

志望動機や経歴で意欲・能力を推測される

特に未経験者の場合、「なぜ飲食業界なのか」「なぜ他のお店ではなく、うちの店なのか」という志望動機が重視されます。「家が近いから」という理由だけでなく、お店の商品やサービス、コンセプトに惹かれた点などを具体的に志望動機に盛り込むことで、働く意欲を伝えることができます。
飲食業界経験者の場合は、これまでの職歴で培った接客スキルや調理技術が、応募先の店でどう活かせるかをアピールすることが重要です。

学歴・職歴はどれくらい重視される?

正社員の応募であれば、これまでの経験やスキルが重視されるため、学歴・職歴は重要な判断材料です。特に職歴が空いている場合、空いている期間について面接で聞かれることも多いため、理由を伝えられるように用意しておきましょう。
アルバイト・パートの場合は、人柄や働く意欲、シフトに入れる時間帯などが重視される傾向にあるため、学歴・職歴の重要度は比較的低くなります。
ただし、どんな場合でも経歴を偽るのは絶対にNGです。自分を必要以上に飾ることなく、正直に、正確に記入しましょう。

転職の場合は、職務経歴書で経験をアピールする

正社員として転職活動をする場合は、履歴書とあわせて「職務経歴書」の提出を求められることがほとんどです。職務経歴書は、これまでの業務内容や実績を、より具体的にアピールするための書類です。履歴書で興味を持ってもらい、職務経歴書で専門性や能力を詳しく伝える、という役割分担になります。

項目別・履歴書の基本情報の書き方

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ここでは、現在も一般的に流通しており、最も項目数の多い「旧JIS規格」の履歴書を例にとり、各項目の基本的な書き方を解説します。

(1)日付

履歴書を提出する日(郵送なら投函日、持参なら持参日)を記入します。和暦(令和年)でも西暦(202X年)でも構いませんが、履歴書全体で統一しましょう。

(2)証明写真

3ヶ月以内に撮影した、正面から撮影した証明写真(一般的に縦4cm×横3cm)を貼ります。貼り付ける前に裏面に氏名を記入し、万が一剥がれても誰のものかわかるようにしておきましょう。清潔感のある服装(スーツや白いシャツなど)で、明るい表情で写ることがポイントです。また、証明写真と実物がかけ離れていると面接での印象が悪くなるため、加工は控えてください。

(3)郵便番号・住所

住所は都道府県から省略せずに、アパートやマンション名、部屋番号まで正確に記入します。ふりがなは、都道府県と市区町村、番地前の町名までを書き、番地以降の数字には不要です。
現住所とは別に連絡先を記入する欄がある場合、帰省や引っ越しなどで現住所以外への連絡を希望する際に記入します。特に希望がなければ空欄で問題ありません。

(4)電話番号(連絡先)

日中、最も連絡がつきやすい電話番号(携帯電話でOK)を記入します。留守番電話設定をしておくと、採用担当者からの連絡を逃さずに済みます。
また、履歴書のタイプによってはメールアドレスを記入する欄もあります。有効なメールアドレスを記入しましょう。

(5)学歴

一般的には、中学校卒業から記入します。「年 月 中学校 卒業」「年 月 高等学校 入学」のように、入学・卒業を分けて書きましょう。学校名は正式名称で記入します。
学歴と職歴の欄がひとつになっている履歴書の場合、最初の行に「学歴」と記入し、次の行から学歴を書きましょう。

(6)職歴

原則として、すべての入社・退社歴を記入します。会社名も「(株)」などと略さず、「株式会社」と正式名称で書きます。最後に「現在に至る」と書き、その一行下に右寄せで「以上」と記入します。
学歴と職歴の欄がひとつになっている履歴書の場合、学歴から一行空け、「職歴」と記入し、次の行から実際の職歴を記入します。
職歴は基本的に、「正社員経験」を記載するため、新卒の場合は記入する必要がありません。アルバイトやインターンの経験も職歴に含まれないため、こちらも記載しません。それらの経験は自己PRや志望動機欄に記載するとよいでしょう。

(7)免許・資格

飲食業に関連する資格(調理師免許、栄養士、食品衛生責任者など)はもちろん、持っている資格はすべて正式名称で、取得年月とともに記入しましょう。自動車の運転免許なども書いておくと、買い出しなどで役立つ可能性があるためアピールになります。
取得している資格が多く、欄が足りない場合は、簿記や言語スキルに関連するものなど、飲食店での運営や接客に役立つものを優先して記載しましょう。

(8)通勤時間

自宅から応募先(勤務地)まで、おおよその時間を記入しましょう。「〇時間 〇分」と記入欄がある場合、一時間未満は「0時間」と記入します。
複数店舗があり勤務先がわからない場合や、引っ越し予定などで通勤時間が不明の場合でも、空欄にすることは避け「ー時間 ー分」など横線を引くとよいでしょう。

(9)扶養人数

「扶養家族」とは、本人によって経済的に養われている親族のことで、具体的には、配偶者、子、父母、祖父母、兄弟姉妹などが該当します。履歴書に「配偶者を除く」と但し書きがある場合、配偶者を除いた人数を記載します。
学生の場合、特殊な例を除いて扶養家族は0人です。また、主婦の場合は子どもの年齢や収入等で扶養家族に該当するかが変わります。

(10)配偶者の有無

該当するものに〇、もしくは「有(あり)」「無(なし)」と記入します。「配偶者」とは、基本的に婚姻関係にある夫や妻を指しますが、社会保険上では内縁や事実婚なども該当する場合があります。

(11)配偶者の扶養義務

該当するものに〇、もしくは「有(あり)」「無(なし)」と記入します。「扶養義務」とは、配偶者を経済的に養う必要があるかどうかを指します。
扶養義務は、配偶者の年収が130万円未満(60歳未満)または180万円未満(60歳以上、または障害厚生年金受給者)の場合に発生します。

(12)志望動機、特技、好きな学科など(自己PR)

この欄は、履歴書によって『志望動機』『特技』『自己PR』など項目名が異なりますが、いずれも人柄や能力をアピールするための重要な項目です。特に志望動機は、なぜその店で働きたいのかという熱意を伝えるため、応募先ごとに内容を考えて書きましょう。
特技は、料理やコミュニケーション能力など、飲食店の仕事に直接活かせるものを優先すると効果的です。直接関係なくても、意外性のある特技は面接での会話のきっかけになることもあります。なお、『好きな学科』の欄は、学生以外は基本的に記入する必要はありません。

(13)本人希望記入欄

本人希望記入欄には、勤務時間や職種など、働く上での希望条件を記入します。ただし、ここに書いたことは「譲れない絶対条件」と見なされることが多いため、希望を書きすぎるとかえって採用の選択肢を狭めてしまう可能性もあります。
希望する職種や勤務可能な時間、健康上の理由など、どうしても伝えておくべき事項に絞って簡潔に書きましょう。細かい条件については、面接の場ですり合わせるのがスムーズです。なお、労働条件についての基礎知識は、厚生労働省が運営する「確かめよう労働条件」といったサイトを確認しておくこともおすすめします。
(参考:厚生労働省「確かめよう労働条件」https://www.check-roudou.mhlw.go.jp/)
特に希望がない場合は、空欄にせず「貴社(貴店)の規定に従います。」と記入します。
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例文付き・自己PR欄の書き方

志望動機や趣味・特技といった自己PR欄は、あなたの人柄や熱意を伝える絶好のチャンスです。例文を参考に、自分らしいアピールを考えましょう。

志望動機欄で「熱意」を伝える

「なぜこの店で働きたいか」を具体的に書くことが重要です。
【例文1:カフェへの応募(未経験)】
「以前利用させていただいた際、スタッフの方の明るく丁寧な接客と、こだわりのコーヒーの美味しさに感銘を受けました。未経験ではございますが、人と接することが好きで、前職の事務職で培った正確さと気配りを活かし、お客様に心地よい時間を提供できるよう、一日も早く仕事を覚えて貢献したいと考えております。」

【例文2:学生がレストランに応募する場合】
「大学のゼミで食文化について学んでおり、特に貴店の「産地直送の食材を活かす」というコンセプトに深く共感いたしました。ゼミ活動で培った探究心とプレゼンテーション能力を活かし、お客様に料理の魅力をお伝えしたいです。飲食店での勤務経験はありませんが、明るい対応には自信があります。学業と両立させながら、精一杯貢献いたします。」

【例文3:居酒屋への応募(経験者)】
「3年間、ファミリーレストランでホールスタッフとして勤務し、お客様を笑顔にする接客の楽しさを学びました。貴店の活気ある雰囲気と、旬の食材を活かした料理に魅力を感じており、これまでの経験で培ったコミュニケーション能力とチームワークを活かして、お店のさらなる発展に貢献したく、志望いたしました。」

特技・趣味で「能力」をアピールする方法

単に好きなことを書くだけでなく、仕事に繋がりそうな強みをアピールできると効果的です。
【例文1:コミュニケーション能力をアピール】
「特技は、初めて会った人ともすぐに打ち解けられることです。趣味のフットサルでは、年齢や職業の違うメンバーのまとめ役をしています。この強みを活かし、お客様やスタッフと積極的にコミュニケーションを取りたいです。」

【例文2:探求心や丁寧さをアピール】
「趣味はカフェ巡りと、料理の写真をSNSにアップすることです。美味しいものへの探求心には自信があります。盛り付けの美しさや、写真映えなども意識して、お店の魅力発信に貢献できればと考えております。」

【例文3:調理スキルをアピール】
「特技は、友人や家族に料理を振る舞うことです。特にイタリアンが得意で、休日はレシピサイトを見ながら新しいメニューに挑戦しています。キッチン業務は未経験ですが、料理への興味と探求心を活かして、調理補助としても早く貢献できるようになりたいです。」

本人希望欄でも意欲を見せられる

シフトの希望や給与の希望などを書く欄ですが、書き方次第で意欲も示せます。
【例文1:職種希望を伝える】
「ホールスタッフを希望いたします。将来的にはキッチン業務にも挑戦させていただきたいと考えております。」

【例文2:柔軟性をアピールする】
「週4日、1日5時間以上の勤務を希望します。土日祝日も勤務可能です。シフトは柔軟に対応できますので、ご相談いただけますと幸いです。」

※特に書くことがない場合は「貴社(貴店)の規定に従います。」と記入するのが一般的です。

飲食業界未経験者の自己PR例

飲食業界が未経験でも、伝え方次第で十分に魅力的な自己PRが可能です。状況別の例文を見ていきましょう。

新卒やはじめてのアルバイトの場合

アピールすべきポイント:ポテンシャル、学ぶ意欲、体力、コミュニケーション能力など
【例文】
「自己PR:私の強みは、明るさと体力、そして素直に学ぶ姿勢です。学生時代は3年間バスケットボール部に所属し、厳しい練習を通じて忍耐力とチームで目標を達成する大切さを学びました。飲食店でのアルバイトは未経験ですが、一日も早く戦力となれるよう、どんな仕事も前向きに吸収していきます。お客様を笑顔にできるスタッフを目指して、精一杯頑張ります。」

育児などで職歴が大きく空いている場合

アピールすべきポイント:調理スキル、コミュニケーション能力、マルチタスク能力、時間管理能力など
【例文】
「自己PR:3年間のブランクがありますが、子育てを通じて、多様な年代の方と円滑な関係を築くコミュニケーション能力や、複数の家事を同時にこなす段取り力が身につきました。限られた時間の中で効率的に動くことには自信があります。貴店の温かい雰囲気に魅力を感じており、お客様に丁寧なサービスを提供することで貢献したいです。」

異業種からの転職の場合

アピールすべきポイント:前職で培ったスキル(接客、営業、事務処理能力など)
【例文(元アパレル販売員)】
「自己PR:前職では5年間、アパレル販売員としてお客様への接客を担当してまいりました。お客様のニーズを会話の中から引き出し、最適な商品を提案することで、売上目標を毎月達成しておりました。この経験で培った『傾聴力』と『提案力』は、お客様一人ひとりに合わせたおもてなしが求められる飲食店のホール業務でも必ず活かせると考えております。未経験の分野ではございますが、これまでの接客スキルを土台に、新たな知識を積極的に学び、貢献していく所存です。」

これだけは避けたい!採用担当者をがっかりさせる履歴書のNGポイント

せっかく丁寧に書いた履歴書も、ちょっとしたミスで「意欲が低い」「仕事が雑そう」という印象を与えてしまうことがあります。ここでは、特に飲食店の採用でマイナスイメージにつながりやすいNGポイントを解説します。

(1)基本的な日本語の使い方が間違っている

言葉遣いは、社会人としての常識や、お客様への誠実な対応力を示す重要な指標です。間違った日本語は、どれだけ内容が良くても「基本的なビジネスマナーが身についていないのでは?」というマイナスの印象を与えかねません。
特に、以下のような点に注意しましょう。
・敬語の間違い(尊敬語・謙譲語の混同、話し言葉の「御社」と書き言葉の「貴社」の混同など。店舗宛は「貴店」が適切)
・ら抜き言葉(「見れる」→「見られる」、「来れる」→「来られる」)
・話し言葉(口語)の使用(「なので」「~とか」ではなく「そのため」「~など」)

(2)証明写真の印象が悪い

清潔感が特に重視される飲食業において、写真の印象は非常に重要です。ヨレヨレのTシャツ、寝癖のついた髪型、無表情な顔などは絶対に避けましょう。過度な加工も、面接時のギャップを生むためNGです。清潔感のある服装と髪型で、明るい表情の写真を使いましょう。

(3)誤字脱字や修正液の跡がある

誤字脱字は「注意力が散漫」「仕事も雑かもしれない」という印象を与えかねません。特に飲食業では、注文ミスや衛生管理など、正確さが求められる場面が多いため、基本的なミスは避けたいところです。書き間違えたら修正テープなどを使わず、新しい用紙に書き直すのが鉄則です。

(4)志望動機が明らかな使いまわし

「家が近いから」「時給が良いから」といった理由だけでは、「うちの店でなくても良いのでは?」と思われてしまいます。「貴店のコンセプトに共感した」「以前利用した際のスタッフの接客が素晴らしかった」など、その店だからこそ働きたいという熱意を自分の言葉で伝えましょう。

(5)空欄が目立つ

書くことがないからといって、自己PR欄や本人希望欄を空欄のまま提出するのは意欲がないと見なされても仕方ありません。職歴や資格がなくても、「学ぶ意欲」や「人柄」をアピールすることは可能です。どうしても書くことがない項目は「特になし」と記入し、空欄のまま提出することは避けましょう。

(6)本人希望欄で条件を書きすぎる

「週3日以内」「平日のみ」「時給○円以上」など、一方的な希望条件ばかりを書いてしまうと、「条件が合わないとすぐに辞めてしまいそう」と敬遠される原因になります。「週3〜4日の勤務を希望しますが、繁忙期はご相談可能です」のように、柔軟に対応できる姿勢を示すことが大切です。

郵送、手渡し、メール…完成後履歴書を提出する際のマナー

丁寧に作成した履歴書も、提出時のマナーが守られていないとマイナスの印象を与えかねません。郵送・手渡し・メール、それぞれのケースに応じた正しいマナーを解説します。

(1)郵送で提出する場合

封筒の選び方と書き方
まず、封筒は履歴書を折らずに入れられる「角形A4号」か「角形2号」を選びましょう。色は白が無難で、最もフォーマルな印象を与えます。文具店や100円ショップ、ネットショップ等で購入することができます。
表面には、宛先を都道府県から正確に記入し、会社名や部署名も「(株)」などと略さず、「株式会社」と正式名称で書くのがマナーです。宛名は、担当者名が分かっていれば「様」、部署宛ての場合は「部御中」と使い分けましょう。
<封筒の書き方例画像?>

そして、封筒の左下には赤色のペンで「履歴書在中」と書き、定規で四角く囲むことを忘れないでください。こうすることで、他の郵便物と区別され、採用担当者の手元へ確実に届きやすくなります。
裏面には、左下に自分の郵便番号、住所、氏名を明記し、左上に投函日も書いておくと、より丁寧な印象になります。切手は料金不足がないよう、郵便局の窓口で重さを測ってから貼るのが確実です。

書類の入れ方
履歴書を郵送する際は、書類の入れ方にも配慮が必要です。まず、雨などで濡れたり、鞄の中で折れ曲がったりするのを防ぐため、全ての書類を綺麗なクリアファイルに挟みましょう。
その上で、上から「(1)送付状(添え状)」「(2)履歴書」「(3)職務経歴書・その他の応募書類」の順番に重ねて封筒に入れます。封筒を開いた相手が見る順番を意識するとよいでしょう。
送付状は、「誰が、何を、何のために送ったのか」を伝える挨拶状の役割を果たしますので、ビジネスマナーとして同封するのが基本です。

(2)持参して手渡しする場合

渡し方の基本
郵送時と同じように、書類が汚れたり折れたりしないようクリアファイルに入れ、封筒に入れて持参します。ただし、面接官がその場で確認しやすいように、封筒に糊付けをする必要はありません。
渡すタイミングは、面接官から「履歴書をご提出ください」と促された時が一般的です。もし特に指示がなければ、面接が始まる際に「こちらが応募書類です。よろしくお願いいたします」と、自分から渡すと良いでしょう。
渡す際は、まずカバンから封筒ごと取り出し、次に封筒からクリアファイルに挟んだ書類を出します。そして、相手が読みやすい向きにして、両手で丁寧に手渡してください。このとき、空になった封筒を下に敷き、その上にクリアファイルごと書類を置いて渡すと、より丁寧な印象を与えられます。

(3)メールで提出する場合

採用担当者は毎日大量のメールを受け取るため、「受け取った側がわかりやすいこと」を第一に考えてメールを作成しましょう。

履歴書をメールで送る場合の件名と本文の書き方
件名は「【職応募の件】氏名」のように、誰からの何のメールかが一目でわかるようにしましょう。また、本文では簡潔な挨拶と応募の経緯、そして添付ファイルの内容を分かりやすく伝えます。
【例文】 件名:【ホールスタッフ応募の件】飲食 太郎
株式会社 採用ご担当者様
初めまして。飲食 太郎と申します。貴社求人サイトを拝見し、ホールスタッフ職に応募させていただきたく、ご連絡いたしました。
履歴書と職務経歴書をPDFファイルにて添付いたしましたので、ご査収くださいますようお願い申し上げます。
お忙しいところ恐縮ですが、面接の機会をいただけますと幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。
<署名>

履歴書を添付ファイルにする場合の注意点
企業から特に指定がなければ、どのパソコンでも同じレイアウトで表示されるPDF形式で送りましょう。また、ファイル名は「履歴書_山田太郎.pdf」「職務経歴書_山田太郎.pdf」のように、採用担当者がファイルを開かなくても中身と送り主が分かるように設定しておくと親切です。

履歴書は面接の「台本」になる

履歴書は、書類選考を通過するためだけのものではありません。採用担当者は面接の際、履歴書に書かれた内容をもとに質問をします。つまり、履歴書は面接の「台本」の役割も果たすのです。

志望動機や自己PRであなたが書いたことについて、「なぜそう思ったのですか?」「具体的にどんな経験をしましたか?」といった深掘りの質問をされることを想定しておきましょう。
書いた内容を自分自身がしっかり理解し、面接での受け答えと矛盾が生じないように準備しておくことが重要です。誇張せず、正直な内容を心がけましょう。

飲食店に応募する履歴書の書き方 よくある質問

Q.

証明写真はスーツで撮るべきですか?

A.

アルバイト・パートの応募であれば、必ずしもスーツである必要はありません。ただし、襟付きのシャツやブラウスなど、清潔感のある服装を心がけましょう。正社員の応募の場合は、スーツで撮影するのが無難です。どちらの場合も、髪はまとめ、明るく誠実な表情で写ることが大切です。

Q.

「家が近いから」という志望動機ではダメですか?

A.

「家が近い」ことは、安定して長く働いてもらえるという点で、採用側にとってもメリットです。しかし、それだけの理由では働く意欲が伝わりにくいでしょう。「通いやすいことに加え、以前お店を利用した際にという点に魅力を感じました」のように、お店に対するポジティブな印象をプラスして伝えるのがおすすめです。

Q.

アルバイト経験も職歴に書いていいですか?

A.

「職歴」欄は正社員経験を記載する欄のため、自己PR欄や志望動機欄に書きましょう。特に関連性の高いアルバイト経験(例:接客経験や調理に関する経験など)は、アピールになります。

Q.

採用担当者に好印象を与える「本人希望欄」の書き方はありますか?

A.

希望だけを一方的に書くのではなく、「柔軟に対応できる」という姿勢を見せると好印象です。「ランチタイムの勤務を希望しますが、ディナータイムも週2日まで対応可能です」のように、できること・できないことを具体的に示しつつ、協力的な姿勢を伝えると良いでしょう。何もなければ「貴社の規定に従います」と書くのがマナーです。

Q.

履歴書はパソコンで作成しても良いのでしょうか?

A.

近年ではパソコン作成も一般的です。読みやすく、修正も簡単です。ただし、企業から「手書き」と指定されている場合は、それに従ってください。どちらの場合も、誤字脱字がなく、丁寧に作成することが最も重要です。

  • この記事の著者
    飲食店ドットコム編集部

    飲食店ドットコム編集部

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