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2022/5/24

客離れを防ぎながら、値上げをするには?事例や成功の秘訣をご紹介

原材料の高騰や国際情勢に関連した輸入への影響、コロナ禍による売上の減少など、相次ぐ問題に直面している飲食業界。値上げを検討せざるを得ない状況ではあるものの、客離れが心配でなかなか踏み切れない店舗も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、値上げした飲食チェーンの事例をもとに値上げの方法や成功の秘訣などをご紹介します。
画像素材:PIXTA

●大手飲食チェーンの値上げの事例

吉野家・すき家・松屋といった牛丼チェーンの値上げが話題となりました。具体的に、どの程度の値上げをしたのでしょうか。

【吉野家】

・2021年10月に2014年以来7年ぶりとなる値上げを実施。
・主力商品の牛丼の並盛は39円値上げし、店内飲食は426円、テイクアウトは419円に。
・牛丼、牛カルビ丼、豚丼の特盛は、店内飲食の場合72円の値上げで778円に、超特盛は94円の値上げで899円に。

【すき家】

・牛丼のミニ~メガまで各サイズの値上げは40~70円で、並盛は50円増で400円に。
・豚丼は各サイズ10~40円値上げし、ミニからメガまでどのサイズも牛丼と同一価格に。
・サラダが20円増の160円となるなど、一部のサイドメニューも値上げ。

【松屋】

・牛めしの特盛・小盛、定食、カレーの価格が20~70円アップ。
・牛めし(みそ汁付き)の並盛・大盛、豚焼肉定食、豚生姜焼定食の価格は据え置き。
・客離れを防ぐために、オリジナルカレーは従来と同じ価格のままカレーソースを増量。オリジナルカレーの大盛は、40円値下げ。
・ライスセット・定食・朝定食をオーダーしたお客様は、ライス大盛またはライス特盛に無料で増量可能というサービスを導入。
・グランドメニューには、数種類の新メニューを追加。

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●値上げを成功させる秘訣は?

上記3社の値上げ方法からは、主力商品の値上げ幅は抑え、その他のメニューを上手く活用していることがわかります。では、どのような方法で進めれば、集客力を低下させずに値上げができるのでしょうか。成功させるためのポイントを4つご紹介します。

【値上げする商品を絞り込む】

全メニューを値上げすると、お客様に割高感を与えかねません。値上げの印象を弱くするために、金額を上げるのは一部のメニューだけにとどめておきましょう。
値上げするメニューは、出食数(消費者支持度別)ABC分析で選定するのがおすすめです。これは、オーダー個数の多い順に並べ、累計構成比の上位を占めるAランクのメニューを割り出す方法です(Aランクの基準は「売上累計の80%まで」など、自由に設定可能)。Aランクに該当するメニューがわずか数品だとしても、全出食数の80%を占めていれば、値上げによる大きな効果を期待できます。
ただし、競合店より集客力が落ちてしまわないよう、一押しメニューや主力商品は除いて選定する方が良いでしょう。

【付加価値を提供する】

従来のメニュー内容のまま値上げすると、お客様に「ただ値段を高くしただけ」という印象を与えてしまうかもしれません。食材の質や量を上げたり、トッピングを増やしたりしたうえで、きちんとPRすれば「付加価値による値上げ」ととらえられ、お客様から納得してもらいやすくなります。値上げと同時にメニューブックを一新して、メニューのこだわりや使用している食材の情報なども書き加えれば、新たな価値がプラスされたことがお客様に浸透します。

【値下げメニューを作る】

値上げしたメニューがあっても、同時に一部のメニューを値下げしていれば、お客様の「値上げされた」という感覚は薄れやすくなります。出食数(消費者支持度別)ABC分析に基づいたオーダー個数の少ないメニューや、原材料が高騰しない食材を使った料理などを値下げ対象にしましょう。

【新しいメニューやサービスを追加する】

お客様の意識が、値上げから別のものへと向くように、新メニューや限定メニューを提供するのもおすすめです。新メニューやイベントの告知は店内の目立つ場所に掲示し、お客様にしっかり周知することが大切です。

●まとめ

しっかりと対策を練ってから値上げをすることで、客離れを防ぎながら成功させることができます。値上げによるさまざまな取り組みが新たな集客につながることもあるため、店舗運営を見直すチャンスととらえ前向きに実行していきましょう。