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2020/3/25

「よろしかったでしょうか?」はNG! 飲食店スタッフが知っておきたい間違った敬語

飲食店に限ったことではありませんが、スタッフが接客する際に間違った敬語を使っていることがあります。「~よろしかったでしょうか」「~円からお預かりします」のような間違いは、その典型です。間違った敬語に耳が慣れてしまい、気づかないこともあるかもしれませんが、お客さまの中には不快に感じたり、首をかしげたりしている方もいらっしゃるはず。ありがちな間違い敬語と正しい言い換えを、改めて確認してみましょう。
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間違った敬語①「~でよろしかったですか/~でよろしかったでしょうか?」

「コーヒーと紅茶からお選びいただけます」
「紅茶をください」
「ミルクとお砂糖はおつけしてよろしかったでしょうか?」

「~でよろしかったですか/~でよろしかったでしょうか」は「かった」という「過去」を表す言葉を含んでいます。しかし、「ミルクとお砂糖」はこれから提供するので「未来」のことです。時間がちぐはぐになってしまうため、「~でよろしかったですか/~でよろしかったでしょうか?」と尋ねるのは間違っています。「よろしいですか」を使い、「ミルクとお砂糖はおつけしてよろしいですか?」というのが正しいでしょう。

また、人数を確認する際に「3名さまでよろしかったでしょうか?」と聞くのも間違いです。今、3名のお客さまが目の前にいらっしゃるのに、「~でよろし『かった』でしょうか」と過去形で確認するのはおかしなこと。「いらっしゃいませ。3名さまでよろしいでしょうか?」と尋ねましょう。


間違った敬語②「~円からお預かりします」

(お会計の際、お客さまにお金をいただいて)
「1,000円からお預かりいたします」

「~から」は、「~から~まで」というように、一定の距離や幅を表す場合の出発点として使う言葉です。「1,000円からお預かりいたします」の場合は、「1,000円のうちから一部の金額を預かる」という意味になります。しかし、受け取ったのは1,000円そのものであり、一部ではないために間違い。「1,000円、お預かりします」が正しい表現です。

ちなみに、お客さまにお金をぴったり支払ってもらった場合は、いただいた金額を全て受け取ることになり、お釣りを返すわけではないので「お預かりします」という表現が間違いに。「ちょうど頂戴いたします」と言って受け取りましょう。


間違った敬語③「どちらにいたしますか?」

「お肉料理とお魚料理、どちらにいたしますか?」
「……お肉をください」

お肉料理とお魚料理のほかにも、ワインの赤と白、紅茶とコーヒーなど、いずれかを選んでもらう場面で「どちらにいたしますか?」はよく聞く言葉です。しかし、これも間違っています。

「いたす」は「する」の謙譲語。つまり、自分が主語の場合に使います。メニューを選ぶのはお客さまなので、「する」を尊敬語にして、「なさる」を使うのが正しい敬語。「お肉料理とお魚料理、どちらになさいますか」と尋ねましょう。


間違った敬語④「~のお客さま」

「お待たせいたしました。オムライスのお客さま?」
「あ、はい」

スタッフがお客さまのテーブルで、「オムライスのお客さま?」と問いかけている場面はよく見かけます。「オムライスを頼んだ人は?」「オムライスは誰のですか?」などの言葉を丁寧にしたつもりかもしれませんが、これは間違い。

正しくは「お待たせいたしました。オムライスでございます」です。どのお客さまに提供するかを確認する必要がある場合は、「オムライスをご注文のお客さま?」と聞いてみましょう。


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間違った敬語⑤「とんでもございません」

「ありがとうございます」
「とんでもございません」

「ありがとうございます」 「とんでもございません」 使用済みの取り皿をスッと交換するなど、さりげない気遣いができたときにお客さまから「ありがとう」「すみません」といった言葉をいただくことがあります。それに対して、恐縮した気持ちを伝えようとして「とんでもございません」が使う人がいます。

「とんでもない」は、途方も無い・意外という意味を持ちます。「とんでも+ない」という成り立ちではなく、「とんでもない」で一つの言葉です。そのため、「とんでも『ない』」の『ない』だけを「ございません」と丁寧にするのは間違っています。「とんでもないことです」または「恐れ入ります」と返しましょう。

ただ、「とんでもございません」はすでに社会に受け入れられていて、文化庁も現代社会での使用は問題ないという指針を出しています。無理のない程度に「とんでもないことです」や「恐れ入ります」を取り入れていきましょう。

<参考> 文化庁 敬語の指針

間違った敬語⑥「お待ちいただく形になります」

「いらっしゃいませ」
「4人です。空いていますか?」
「ただ今満席でございます。お待ちいただく形になります」

「お客さまに対して『お待ちください』という直接的な言葉では失礼なのでは?」という思いから、どうにか言葉をやわらげようと、こうした言い方をする人が多いようです。しかしこれは、お待ちいただくことになる、という形のない状況のことを「形」と言っているため、おかしな表現。

言葉を正すとともに、「具体的な数字」をお伝えすることで誠意を表しましょう。「ただ今満席でございます。30分ほどお待ちいただきます。よろしいでしょうか」と聞くのが望ましいです。30分という具体的な数字を聞くことで、お客さまは判断がしやすくなります。冒頭に「大変申し訳ございません」と謝罪の言葉をプラスしてもよいでしょう。



実際の接客場面では、咄嗟の判断や受け答えが求められるため、ついついクセになっている言葉遣いが出てしまうかもしれません。しかし、正しい敬語が使えれば、どんなお客さまにも自信をもって接客できます。まずはよく使うフレーズから見直してみてはいかがでしょうか。


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