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2016-10-12 09:51:40.0

リストランテからバールまで。多様化するイタリア料理の業態と、その歴史を追う

日本でもなじみ深いイタリア料理ですが、皆さんはその歴史や特徴についてどれくらいご存知でしょうか? イタリア料理は“西洋料理の母”とも呼ばれ、フランス料理の発展にも大きな影響を与えたといわれています。世界三大料理に数えられるフランス料理が、イタリア料理に影響を受けているなんて、私たち日本人からしたら少々意外な事実かもしれませんね。

さて、今回の「しょくヨミ!!」ではイタリア料理にスポットをあて、歴史から特徴までを詳しくご紹介! イタリア料理店で働いている方、これから働こうと考えている方はぜひ参考にしてみてください。

そもそもイタリア料理とは?

イタリア料理の特徴は「素材の持ち味を生かした料理」が多いこと。イタリアは三方を海に囲まれ気候も比較的温暖なため、野菜・果物・魚介などの食材に大変恵まれています。これら旬の食材を用い、そして味、食感、色味など、食材本来が持つ魅力をダイレクトに引き出すのがイタリア料理の真骨頂だといえるでしょう。

またイタリアは国土が南北に長く、北部、中部、南部と各地方によって作られる料理に大きな差があります。こうしたバラエティーの豊かさもイタリア料理の大きな魅力となっています。ちなみに2010年には「地中海の食事」のひとつとして、イタリア、スペイン、モロッコ料理などと共に「ユネスコ無形文化遺産」に登録されました。

日本におけるイタリア料理の歴史

■明治時代に日本初のイタリアンレストランが誕生
日本初のイタリア料理店は1881年(明治14年)に新潟で誕生した『イタリア軒』。つまり、日本におけるイタリア料理の歴史はすでに100年以上もあるということ。『イタリア軒』はイタリア人のピエトロ・ミリオーレが作った料理を提供する本格的なイタリアンレストランであり、現在も『ホテルイタリア軒』のホテル内レストランとして営業を続けています。

■日本へ本格的に広まったのは1950年以降
終戦直後から昭和中期にかけて、日本各地に本格的なイタリア料理店が次々と誕生します。この時期を代表するイタリア料理店としては、1950年に元イタリア海軍の専属料理人が西麻布で開業させた『アントニオ』、1960年に川添浩史夫妻がパリの文化サロンを目指して六本木に開業した『キャンティ』などがあり、いずれも当時の文化人などから高い人気を誇っていました。

■バブル期に「イタメシブーム」が到来
1980~90年代にかけて、落合務氏の『ラ・ベットラ・ダ・オチアイ』、山田宏巳氏の『リストランテ・ヒロ』などを中心とした“イタメシブーム”が起こります。そして、イタリア料理は徐々に一般家庭にも受け入られるようになり、「たらこスパゲッティ」のような日本独自のメニューも次々と誕生します。

■現在もイタリア料理店は増加中
そして2010年代の現在。イタリア料理店の店舗数は毎年増加傾向にあり、2014年には約8000店の店舗が存在していることが分かっています。素材の持ち味を生かして作るイタリア料理は豊富な食材がとれる日本との相性が良く、今では日本人の生活の中にすっかりと定着しているのです。

多様化するイタリアンレストラン。どんな種類がある?

イタリアンレストランの中にはたくさんの種類(業態)があり、それぞれが違った特徴を持っています。

■リストランテ
コース料理を中心に提供する高級店。日本では『リストランテ 濱崎』や『リストランテ・ホンダ』などが有名です。

■トラットリア
リストランテよりもカジュアルな一般的なレストランのこと。個人経営や家族経営が多い傾向にあります。

■オステリア
“イタリア版の居酒屋”とでも呼ぶべき、庶民的な雰囲気のある大衆食堂です。

■バール
2010年代に入って急激に増えた業態といえばコレ。イタリア本国ではカフェ的な役割も果たすバールですが、日本では“酒×食事”が定番。

■ピッツェリア
ピザ専門のイタリア料理店で、「ピッツァイオーロ」と呼ばれる職人が焼く、できたてのピザを味わえます。

いかがでしたでしょうか。ひと口にイタリア料理と言っても、その種類、業態はさまざまです。これからイタリア料理店で働きたいと考えている方は、自分の好みや目指す方向性をしっかりと考えたうえで店選びを行いたいものですね。

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