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2015/8/26

賄い飯が国民食に!? つけ麺、チキン南蛮の誕生秘話とは?

飲食店で働く方にとって、大きな楽しみのひとつである賄い飯。アイドルタイムやディナー終了後のホッと一息つける時間帯に供される賄い飯は、お腹を満たしてくれると同時に、心まで満たしてくれます。賄い飯を楽しみにしながら、業務に励む従業員も多いのではないでしょうか。

賄い飯といえば、若手料理人が調理を担当することがほとんど。担当する料理人は日ごろの修業の成果を賄い飯で表現するわけですが、若さゆえに、ときに斬新なメニューに挑戦してしまうことも。こうした斬新なメニューは、味にうるさい先輩たちから酷評を受けることもありますが、なかには料理長が舌を巻くような素晴らしい出来栄えのものがあり、そうしたメニューは、さらにブラッシュアップされて店のグランドメニューへと成長していきます。

たとえば、石焼ハンバーグの専門店『STONE BURG』で供されている「石焼きハンバーググラタン」。これは、もともとは賄い飯として従業員に供されていたメニューなのですが、その出来栄えが料理長の目にとまりグランドメニューとして扱われるように。ハンバーグとバターライスを濃厚なホワイトソースとともに焼き上げるという、若手料理人らしい斬新なアイデアが人気を博し、現在では、『STONE BURG』になくてはならないメニューとして成長。仲間のためだけに作った料理が、多くの人に愛されるまでになりました。

さて、そんな賄い飯ですが、普段私たちが食べている定番メニューのなかにも、賄い飯をきっかけに誕生したものが多数あります。今回はそうしたメニューをいくつかご紹介していきます。

「夫に栄養のあるものを食べさせたい」。そんな想いで誕生した天むす

B級グルメの名所と言われる名古屋。手羽先、味噌カツ、小倉トーストなど、名古屋を代表するB級グルメは様々とありますが、じつはあの天むすが賄い飯をきっかけに誕生しているのをご存知でしょうか。

天むすは三重県津市の『千寿』という店が発祥として知られています。そのホームページによると、天ぷら定食店『千寿』を営んでいた水谷ヨネさんが、夫の昼食のために、車エビの天ぷらをおむすびに挟んだことが、天むすの始まりだとされています。つまり身内のために作った賄い飯が、いつしか正式メニューとして人気を得るようになっていったというわけです。

その後、暖簾分けという形で名古屋にも出店。テレビに取り上げられたことをきっかけに、全国的な人気を得るようになっていきます。現在では、名古屋だけでなく各地で食べられるようになった天むすですが、そのきっかけが愛する夫への昼食だったとは、少し意外な気がしますね。

もともとは甘酢だけで味付けされていたチキン南蛮

定食屋の人気メニュー・チキン南蛮も、じつは賄い飯がきっかけとなって誕生したメニュー。開発されたのは昭和30年代。宮崎県延岡市の『ロンドン』という洋食店の賄い飯として供されたのがきっかけです。

当初は、タルタルソースを用いずに甘酢で味付けをしていたそうですが、『ロンドン』で働いていた甲斐義光氏が改良を加え、現在の形に発展。独立した甲斐氏の店舗『おぐら』で販売が開始され、徐々に全国に広まっていきます。賄い飯をブラッシュアップして、名物料理へと発展させた好例と言えそうですね。

『大勝軒』発祥のつけ麺も、もともとは賄い飯だった

今やラーメン店の定番メニューとなったつけ麺。じつはこのつけ麺も賄い飯から誕生したメニューでした。つけ麺の発祥の店といえば、ご存知『大勝軒』。今は亡きカリスマ・山岸一雄氏の手によって開発されました。

つけ麺の原型が誕生したのは、山岸氏の修業時代。スープと醤油を湯飲み茶わんに入れ、そこに余った麺を入れて食べたのがきっかけだと言われています。

この賄い飯は、山岸氏が『大勝軒』を立ち上げた後も定番の賄いメニューとして従業員に供されます。そしてある日、この賄い飯を食べている姿が客の目にとまり、初めて客に試食してもらうことに。反応は上々。「これは売れるかもしれない」と山岸氏をやる気にさせます。

その後、早速メニュー開発に取り組む山岸氏。要となるスープは、冷やし中華を参考にしたそうで、砂糖と酢を加えることで甘酸っぱい味わいに。そして見栄えがよくなるよう、麺はラーメンの3割増の量を用意。そのなみなみと盛られた麺の様子から「もりそば」という名称で販売が開始されます。

販売後は瞬く間に人気を獲得。次第に全国へつけ麺は広がるようになり、その発祥の地として『大勝軒』は伝説化していきます。2015年に山岸氏はお亡くなりになりますが、その味は弟子たちに引き継がれ、現在でも変わらぬ味が提供されているようです。

さて今回は、賄い飯がきっかけとされるメニューをいくつかご紹介しました。賄い飯として作った何気ないメニューでも、全国に広がっていく可能性を秘めています。若手料理人の方々は、その可能性を信じ、果敢に斬新なメニューに挑戦してみてはいかがでしょうか。

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