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2020/12/3

飲食店スタッフが知っておきたい「年末調整」とは? 基礎知識と注意点をおさらい

年末に近づき、「年末調整」が行われる時期になってきました。しかし、「年末調整は会社がやってくるものなのでよく知らない」という飲食店スタッフも多いのではないでしょうか。改めて、年末調整について知っておきたい基本的な知識と注意点を解説します。
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年末調整は「所得税の精算」

年末が近づいてくると、「年末調整で税金が戻ってくる」といった話を耳にすることがあります。生命保険会社や地震保険会社などから「保険料控除証明書」が届き、提出する準備をしている方もいることでしょう。しかし、どうして税金が戻ってくるのか、証明書を出すのか、毎年わからないまま年末調整を終えている人は少なくないはず。知らないままでは損をすることもあるため、まずは基本的を理解しましょう。

そもそも年末調整とは、所得税の過不足を精算することです。正しい所得税は1月~12月の1年間の給与やボーナスの合計額を元に算出されますが、1年分の所得税を一度に払うのは大きな負担になります。そこで会社が毎月の給与から所得税を天引きしていき、残りを給与として受け取ります。

ただし、天引額は、所得税額が確定しないうちに概算で出されたもの。実際の額とはズレが生じます。また、所得税額は生命保険の支払いや、年の途中での結婚、出産、離婚、就学、就職などで変わることもあるため、年末に再計算をし、精算をする必要があります。天引きで支払った税金よりも確定した所得税額が少なければ、払いすぎた税金が戻ってきます。
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年末調整の注意点とは?

それでは年末調整を行う際、どのようなことに気を付ければよいのでしょうか。知っておきたい注意点を確認しましょう。

■年末調整と確定申告

確定申告とは、その年の所得を計算して申告し、税金を納めるための一連の手続きをすることです。本来、給与所得者もしなければいけませんが、年末調整で会社が所得税の計算をしてくれるため、確定申告をする必要はありません。

■所得控除と税額控除

所得控除は所得税の計算の時に収入から引かれるお金、税額控除は計算された所得税額から引かれるお金です。所得控除や税額控除が多ければ税金を減らすことが可能になります。

「生命保険料控除」や「地震保険料控除」以外にも年末調整の対象になるものがあります。当てはまるものがないか確認しましょう。

・iDeCo(個人型確定拠出年金)を掛けている
・遠方に住んでいる家族を扶養している
・65歳以上の寝たきりの家族がいる
・寡婦、ひとり親である
・住宅ローンがある など

■扶養控除等(異動)申告書

年末調整は、基本的には給与所得者は全員対象になるため、正社員、アルバイト・パート関係なく会社がします。ただし、年末調整までに「扶養控除等(異動)申告書」を提出していなければできません。

一般的には新入社員・中途社員は、入社時、もしくは最初の給与をもらうまでに提出を求められます。他の従業員は、その年の最初の給与をもらう前までに提出が求められます。年末調整のタイミングで、翌年分の扶養控除申告書を配り、関係書類と一緒に提出してもらうようにしている会社が多いようです。つまり、令和元年の年末調整時に、令和2年分の申告書の提出をしているのが一般的です。

ただし、例年自社のタイミングで進行している場合、新型コロナの影響でタイミングを逃していることも考えられます。申告書を提出していないと思う場合、会社に確認をしましょう。扶養家族がいなくても、申告書の提出は必要です。

■飲食店勤務が「副業」の場合

年末調整は一か所の勤務先で行います。飲食店での仕事が「副業」である場合、飲食の会社ではなく本業の会社で年末調整を行います。ただし、本業の会社が年末調整をしてくれるのはその会社の所得のみです。副業での年間所得が20万円を超えたら、副業分は自分で確定申告をします。

副業先に「扶養控除等申告書」の提出も必要ありません。間違って書類を提出してしまった場合、年末調整は不要であることを伝えましょう。

■医療費控除・寄付金控除

1月1日~12月31日までに本人あるいは生計を一にする家族のために医療費を支払った場合、一定金額の所得控除を受けられる「医療費控除」という制度があります。医療費控除は年末調整では受けられません。受ける場合は、自分で確定申告をしましょう。

また、ふるさと納税がはじまってから増えている寄付金控除も、医療費控除と同じで年末調整ではできません。受ける場合は確定申告もしくはワンストップ特例制度の手続きをします。

年末調整は、給与をもらっている人にとって大切な手続き。正しい申告をして、所得税の精算を行いましょう。