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2015-08-19 10:37:08.0

腱鞘炎にぎっくり腰…。料理人が気をつけるべき職業病とは?

タクシーやトラックの運転手はエコノミークラス症候群、作家や漫画家は腱鞘炎、そしてグラフィックデザイナーやプログラマーは肩こり……。これらはいわゆる“職業病”と呼ばれるもので、こうした職業に就く方たちは、日々、予防策を練りながら業務に励んでいます。

飲食業界、特に厨房で働く調理スタッフも、こうした“職業病”に罹ってしまうケースが多々あります。そこでここでは、厨房業務に携わる方が注意すべき職業病についていくつかご紹介していきます。

職業病と諦める前に、まずはしっかりとした予防を

■手荒れ

厨房スタッフが罹る職業病のなかで最も多いのが手荒れ。主に食器洗浄用の洗剤で手荒れを起こしているようで、洗い場を担当するスタッフは避けては通れない職業病と言えそうです。
対策方法としては、食器を洗い終えたら、しっかりと洗剤を洗い流すこと。お湯で手をすすぎ、水分を拭き取ることを心掛けましょう。もし症状が酷いようなら、手首まで覆う、薄手のゴム手袋を着用してもいいかもしれません。

■火傷

厨房業務で特に気をつけたいのが火傷。熱したフライパンが肌に触れたり、フライヤーから油が飛び散ったりと、厨房には火の危険性がいたるところに潜んでいます。料理人なら一度や二度は火傷の危険性に晒された経験があるのではないでしょうか。
火傷の治療においてまず大切なのは、患部を流水でよく冷やすこと。痛みが治まるまでよく冷やしたら清潔なガーゼを患部にあて病院を受診します。素人判断で水ぶくれを潰したり、患部をむやみに消毒すると、かえって症状を悪化させることもあるので十分に気をつける必要があります。

■腱鞘炎

山口県岩国市にある人気ラーメン店『らあめん彩龍』。ここの名物メニューはチャーハンなのですが、店の前には「もうチャーハンで体がいたい。他の物食べてね」という悲痛な張り紙が……。どうやら腕をふるうご主人が、チャーハン鍋のふりすぎで腱鞘炎になってしまったようです。
チャーハンだけに限らず、様々なメニューで鍋をふるう飲食店では、腱鞘炎は最もポピュラーな職業病のひとつとされています。手首のストレッチを十分に行う、患部にサポーターをするなどの予防策を講じて、しっかりと対策していきたいですね。

■腰痛

洗い場では腰を曲げた状態での業務を余儀なくされ、また寸胴鍋などの重たいものを運んだりすることもある厨房スタッフ。誰もが一度は腰への不安を抱えたことがあるのではないでしょうか。
腰痛を感じたら、前屈運動のように前かがみになりながら腰回りの筋肉をのばしていくのが効果的だと言われています。間違っても、胸を張って腰を伸ばすような姿勢を取ってはいけません。この姿勢が余計に腰への負担を増やしてしまうからです。自宅に戻ってからは、氷のうや冷感湿布薬で患部を冷やし、そして入浴時には逆に温めます。こうして血行をよくしてから、腰回りがよく動くようにストレッチをすると腰痛を和らげられると同時に、悪化しないための予防にも繋がります。

■糖尿病

これは料理人に限らずすべての方に言える話ですが、糖質の多い料理ばかりを食べていると糖尿病になってしまう危険性があります。特に麺や点心といった糖質を多く含むメニューを提供する中華料理は、注意が必要なジャンルと言えそうです。賄い飯でラーメンやチャーハンが連続する際は、健康を考慮した賄い飯に変更できるよう店長や料理長と話し合ってみるといいかもしれません。

さて、今回は飲食店の厨房業務に携わる方が注意すべき、職業病についてご案内しました。どれも毎日の工夫で回避できるものばかりなので、日ごろから高い意識を持って予防に取り組みたいところですね。